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○材料

紫キャベツ 半玉
その他野菜 適宜
鶏肉 適宜

酢 1/2カップ
オリーブオイル おおさじ1
レモン果汁 おおさじ1
白ワイン おおさじ1
塩 こさじ1
ブラックペッパー 適宜

(私は無類のすっぱいもの好きなので、酢はがつんと喉にくる安い穀物酢でなければなりませんが、一般的には米酢やワインビネガーを使用するものらしいです。唐辛子をあらかじめ入れる作法もありますが、どうせ私はタバスコ常備なので、レシピをシンプルにするため入れませんでした。鶏肉はモモでもムネでも美味ですし、面倒だったら総菜屋で唐揚げ買ってきても良し。私は休日に弁当用の唐揚げをまとめて作って冷凍するので、半分が弁当、半分はマリネ、でモモ肉500グラムくらい)

○作り方

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 ざく切りした紫キャベツを茹でます。
 沸騰したお湯に入れて1分ほど。お好みだけれど、歯ごたえが残っていたほうがマリネには合う。もちろん生でもいいですが、マリネ液と馴染みにくいので、私は生キャベツなら漬けないで酢と塩でつまみにしたいです。

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 残念なことに、茹でると紫色が色あせる。

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 ところがどっこい。夏休みの自由研究。材料のマリネ液をあわせたものに茹でた紫キャベツを浸すと、接触したところから生のときよりも鮮やかなパープルへと変化。いっそ嘘っぽいくらいの紫。アジサイの花や赤キャベツは、育てた土壌の水素イオン濃度指数によって色合いが変わる。ホームセンターへ行くと、アジサイを青色に育てる土が売っているので、それで赤キャベツを育てれば、青みがかった紫キャベツになるのではないかな。仮説。実証はキミが。自由研究には時間がかかりすぎるお題かもしれないが。
 ついでにキノコやニンニクの芽なども湯通ししました。

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 マリネ液にざっと漬けたら、タッパーにでも移して密封して冷蔵庫でキンキンに冷やす。写真には、揚げた茄子も写っています。もちろん肉も小麦粉をまぶして揚げる。私は揚げた肉もいろんなソースで食べたいので。塩コショウは基本しない。今回は、紫キャベツを漬けたあとの、パープルに染まった残りの液に唐揚げを漬けてしっとりさせる。これも冷やそう。夏だし。

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 皿に盛る。完成。

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 世界陸上で長距離競歩で快挙だとかいうのが大盛り上がりなのを、仕事中に展示品のテレビにお客さんが群がっている越しに観ていて。

「なぜその競技を選んだのです」

 頭のなかで問いかけてしまうのをやめられなかった。だって辛そうなんだもの。いっそ走ったほうが速そうで、ていうか、実際走ったほうが速いのに、50キロメートルとか早歩きって。哲学的だ。苦行か。

 帰ってキャベツのマリネを作った。
 たまたま、紫キャベツだった。安かったので。いつものチキンマリネを紫キャベツで作ることになり、紫色の発色やらなんやらで、先人の知恵でも借りようかのうとググってみたら、そこでもニッチなジャンルのレースが繰りひろげられているのを知ってしまう。

「紫キャベツマリネ」検索で第一位!!

 な、レシピをいくつか読む。それぞれ日付がずれている。キャベツのマリネ、では、もっとずっと熾烈な検索上位獲得レースがくり広げられているわけで、私も過去に、いくつかのマリネレシピをここで書いているが、書いても激戦区すぎて数字がとれないレースである。

 それが、キャベツを紫キャベツに変えるだけで!!
 私もトップを狙えそうなレースがここに!!
 失礼ながら競歩ってこういうことじゃないのか。その競技を考案したひとには、マラソンでどうしても勝てないライバルなんかがいたりしたのではなかろうか。

 と、いうわけで。
 紫キャベツマリネの作りかたを記した。
 ぶっちゃけキャベツというよりもチキンのマリネだが、そのような事情により表題が紫マリネのキャベツ、否、紫キャベツのマリネ、ということになっているうえに、さっきから紫キャベツのマリネだと連呼している点はお見逃しいただきたい。

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 以下、余談。
 紫キャベツマリネを食べつつ『ぞうのエルマー』を連想した。

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 幼いころに、母親にねだって何度も何度も読んでもらった記憶がある。記憶があるということは、三歳以降だ。

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『幼児期健忘による私の消失』の話。

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  記憶では、たぶんもっと大きくなっても読んでもらっていた。

 そして、裁縫家の母に、エルマーみたいな極彩色の服を縫ってもらって着ていた。右袖が蛍光イエローで、左袖が蛍光ピンクだとかいう服を、小学生男子が着ている写真も残っている。

 ぞうのエルマーは、他人と違う自分がキライで、自分を灰色に染めてみる。そうしたら、ほかのゾウと区別がつかないことに気づいて、もとの色にもどる。いい話だ。でも、エルマーは、もともとが他人と違う色だったからそうだけれど、もともと他人と見わけのつかない灰色のゾウなのに、他人と区別が付かないなんてイヤだどうしよう、と思ってしまったゾウはどうすればいいのか。

 極彩色に自分を染めるしかないのか。鼻にピアスでもぶら下げたり首筋にバラのタトゥでも彫ってみればいいのか。

 何度も何度も読んでもらって、たぶん、母は親バカで、この子は特別な自分を殺すべきなのかどうなのか悩んでいるのね、などと解釈して、エルマーな服を着たいという私を止めもしなかったのだと思う。結果として、大人になった私は、モノトーンな服を好み、昨夜も男十人ほどで焼肉に行ったが華咲く猥談のなか、ひとり「神父」というあだ名で呼ばれ続けて微笑んで他人の話は聞くが己の性癖はあかさず、飲み放題のビールをエンドレスに飲んで愉しんでいた。

 紫キャベツに意志があったならば、やっぱり、自分を緑に染めるのではないだろうか。エルマーは、どうして灰色に自分を染めたままで、実は極彩色なんだよオレ、とニヤニヤする道を選ばなかったのだろう。それ以上に、なぜエルマーは、ほかのゾウも実は自分を灰色に染めているのだということに思いが至らないのだろう。日本のサラリーマンはほぼダークスーツだが、その内側が画一的であるわけではない。ある日突然、脱サラするスーツを脱ぐぞオレ、とバラのタトゥを彫って髪を紫色に変えて現れた同僚がいたとして、向けられる視線は冷たいものだろう。

 知っとるっちゅうねん。だれでもみんなそんなもんやって。あえて灰色を落として極彩色見せるのんが、ええ話か? 粋か?

 というようなことを幼いころに上手く納得できずに、何度も『ぞうのエルマー』を読んでもらい、エルマー的な服を着てみていたのだと、いまになって気づく。エルマー、灰色になってみんなと同じになって、でも自分は自分のままだということに悩んで、そこで終わればカッコいいのに。ああやっぱりボクはボクの色をさらけ出して生きていくんだボクらしくっ、とかいう決断て。あのころの私に語れる言葉があったならこう言っていたはずだ「ボクの美学と相容れない」。逆説的に私はその絵本によって、この哲学を得たということになる。

 『ぞうのエルマー』なければ、私は、大人になって極彩色の服を着て、嬉々として自身の特殊な性癖を肉を食いながら他人に話すことをよしとするタイプの人間になっていたのかもしれない。なんと恐ろしい。

 ふつうのキャベツのほうが、使い道は多い。特に安くもないのに、紫キャベツを好んで買うこともない。写真を撮ってブログに載せるくらいの役にしかたたない。それももういま書いてしまったから、私は死ぬまで紫キャベツを買うことはないかもしれない。しかしまた忘れたころに買ってしまうかもしれない。今日の想いは今日の想いで、明日の私は多分に他人である。そういうのが人生だ。

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 文中でも軽く触れたが、今回のレシピは名前を変えただけの、過去にも書いたレシピの使い回しである。お時間のあるかたは、以前の記事のほうが小説もついているので時間つぶしにはよいかもしれない(ただし小説はBL要素を含む。紫キャベツマリネのレシピをググったばかりに、いらぬ扉を開ける必要もないと思うので、そのあたりは私の文章から察する私の個性とあなたの個性との相性をかんがみてから深みに嵌まることを推奨したい。さらけ出せばいいというものではないというのはさっき書いたところだ。それは自分自身に対してもそうだと私は思う)。

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『チキンマリネ』の話。

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彼らが何者であるのか私は知らない。
でも、記憶がある。

変形と呼ぶには稚拙な、金属のつま先が半回転して、尾翼ですよとかいうギミック。
意味もなく、さわっていた。

全長7センチ。
子供の手にも収まる。

父親の転勤が多く、親戚中でもっとも早い生まれ。お下がりというものがなく、私の所有する玩具の多くは、黙らせるために買い与えられた、出先での小物の類が多い。

ミニカーに興味はなかった。
物語を紡いでいたのを、はっきりおぼえている。
喫茶店のグラスや灰皿。
車窓の風景。
そういったモノと戦うには、小さな戦士が良かった。

彼らはタカラ社製である。
その刻印は読みとれる。
(名前も刻んで欲しいものだ)
そうすると記憶が混乱する。
タカラ社製といえば、10センチほどの戦士人形。
全身関節可動のフィギュア。
ミクロマンが有名である。

私も持っていた。
というか大好きだった。
ねだって何体かは買ってもらい、絶えず携帯していたほどに。

そのはずなのだが……
実家で見つけた「匠の箱」には、ミクロマンがいなかった。同じサイズのロボはいたのに。可動関節のせいだろうか。壊してしまったのか。

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 なんどかここでも書いたおぼえがあるが、夏が来ると思い出す、私が広島の被爆三世だというのが、おおいに関係している。

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『少女と原子爆弾』の話。

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 私は超人が好きだ。
 闇を怖がらない生き物になりたい。
 ヒト型でありながら機械であるアンドロイドにも惹かれるが、ヒトを改造して半分機械にすることで死を超越したサイボーグという存在に、なれるものならなりたいとさえ夢見ている。現在進行形である。

 夜、ひとりでおしっこに行くのは、ずいぶんと大きくなるまで、怖くて仕方なかった。そんなもの、サイボーグになったからといって平気になるたぐいのものではないと思うかもしれないが、私のなかで押入れに潜むブギーマンと、予兆なく落ちてきて街を焼く原子爆弾は同じようなものであり、それを恐れなくなるには、大人になるという程度では足りない。実際、大人になった私は、さすがにおしっこは怖くないが、ときどきピカドン系の夢にうなされて起きることがある。

 現実に、近所の国がミサイルを実験しているから、というようなところに、恐怖は起因していない。私にとってのブギーマンピカドンボムは、もっと観念的な存在なのだ。オバケに近い。幽霊ではない。私は夜の墓場も平気だし、怪談好きである。幽霊がヒトに危害を加えるとき、それは元ヒトとしての怨念によるものだが、ブギーマンピカドンボムに意志はない。呪いではないというところが怖い。こちらが何者であっても、闇から沸いて襲いかかってくるのである。

 対策があるとしたら……

 襲われても死なないカラダになる。

 それしかない。

 この手の超人化願望を、近年のサイファイフィクションは、遠隔操作という手法で描いてしまうことが多い。つまり脳内の人格は高速コンピュータにデータ化されて移動済みで、コンピュータ上で走るデータの私が、遠隔操作でアンドロイドのカラダを操作するという仕組みだ。

 それはまあ、一種のサイボーグではあるのだが。
 カラダが死んでも、私自身は生き残るのだが。

 それを私のカテゴライズでは、超人とは呼べない。

 ぶっちゃけた話、生のペニスとアナルが残っているかどうかは非常に重要である。いちおう書いておくが、セックスのためにというよりは、排泄器官としてのそれらが残っているかどうかが此岸と彼岸のあいだの川だという話である。

 はっきりと自分でねだったオモチャで、おぼえているいくつか。それらも実家で発掘して持ち帰った。

 筆頭は、彼。
 仮面ライダーブラック。

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 私の根幹だ。
 いや、私だと言ってもいい。
 仮面ライダーはヒトである。改造「人間」だ。不死というわけではないけれど、ブギーマンピカドンボム怪人をライダーキックで倒すだけの自立した強さを有している。私の理想の超人だ。その夢で私ができている。たぶん、セックスも排泄もする。そこも重要だ。怪人は倒すが、生物としての欲求を越えられていないし、チキンは殺して食べる。ニワトリの側からしてみれば、仮面ライダーが半分機械だろうがなんだろうが、地球の自己中心的支配者人類の一員であることは、まぎれもない。

 ソフトビニール人形ではなく、関節可動する小型のフィギュアだというところが、いかにも出先で買ってもらった感が満載だ。触覚は折れているし、全身も傷だらけ。ご主人様に過酷なプレイを日々強要されていたのだろう。しかしそうして、子供を黙らせるためにちょいと買ってやった小型フィギュアの一体が、大人になった私にこれが私を作ったのだと言い切らせてしまうのだから、あの日あのときあの場所で、たわむれに美少女フィギュアなど買い与えなかった両親なのか、祖父母なのかに感謝せねばならない。仮面ライダーブラックでよかった。まだよかった。

(よくおぼえているのだが、私はそういう年頃のとき、妙にシルバニアファミリーに興味を持っていたことがあった。たぶん、ねだったこともあったのではないだろうか。ドールハウスというのに惹かれるものがあったのだが、真剣に買い与えられてそちらに没頭していたら、違う道に育ったのではなかろうかという予感はする)

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 ところで、仮面ライダーブラックの背後に鎮座ましますのが、『特救指令ソルブレイン』の『トルネードバーストセット』である。

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 ソルブレインは、私の年代からはズレているし、前述のように私は仮面ライダー派だったので、これはたぶん、弟の買ってもらったもののはずだ。

 ただ、この音が。
 ああ、そうなのだ。
 その銃の引き金を引くと、キュウンキュウンとビーム発射音が出る。

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 実家で、これを発掘したとき、こいつは動かなかったが、持って帰って電極を磨き、あちらこちらにオイルと紙やすりで手を入れた結果、心臓部に致命的な劣化はなく、こうしてビームを撃てるまでに回復した。

 聴いていただきたい。



 記憶にあるかぎり、このサイトに音声データを貼るのは初めてのこと。なんらかのご迷惑をおかけしては恐縮なのでタイトルにも入れてみたのだが。仮面ライダーのベルトがしゃべってあたりまえの昨今。昭和の時代には、ゴジラを撃つ自衛隊の戦車まで、こんな音で光線を放っていた。この音を、文章で伝える技術が私にはなかったので、こんな形になりました。あなたの耳について離れなくなるといい。いやまったく不眠の原因にもなりかねないこんなのを、バブル絶頂期の休日という概念を持たない建築家だった父のまわりでキュウンキュウン撃ちまくっていたのかと思うと、よくも弟は生き延びたものだと思う。

 というわけで完動品だが、我が二歳の息子には譲らなかった。ただいまー、キュウンキュウン、とやられたら私は自制する自信がないので。

 それで私の書斎にいまもあって、ときおり、ふと撃ってしまう。かんに障る音だ。だが……なんというか……涙腺を刺激されるなにかも含まれている。なにかはよくわからない。よくわからないので、また、ふと撃つ。キュウンキュウンと、最近、二階からときおり聞こえてくるのはなんなのかと家族は思っているはずだが、またおかしなオナニー方法でも開発したのだろうと呆れられていることだろう。

 おおむね間違ってはいない。



・次回作が「仮面ライダービルド( KAMEN RIDER BUILD )だというのを聞いて、まっさきに連想したのはマインクラフト。任天堂機とXboxLiveを通じてのクロスプレイも発表されたばかりだし、Microsoftが日本攻略に仮面ライダー狙ってきてもおかしくない! と夢見る。

2017/06/27

twitter / Yoshinogi

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 近ごろでは恒例行事となった、次期仮面ライダーの商標登録が出願されたので正式発表前に名前が流布される、というイベントを受け、私が上のようにつぶやいたのが梅雨のさなか。

 その後、何軒かの心ないオモチャ屋の手によって、仮面ライダービルド玩具の資料がネット上に流出してしまうというのも、ここ最近、おきまりのパターン。と言いつつ、流れてくるものは検索に引っかかってしまうので、私も目にして、目にしてしまえば想像してしまうのはヲタのサガ。

 ところで、上のツイートで私がなにを夢見ているのかよく理解できないひともいるだろうから説明しておくと、現状、世界一有名なビデオゲームではないかと思われる『マインクラフト』。

 パソコン生まれで、ソニーのゲーム機にも、任天堂のマシンにも、あらゆる携帯機器やスマホ向けにも提供されている。

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 しかし、数年前に、このゲームの開発元は、マイクロソフトに三千億円ほどで買われている。実際にはもう少し細かい数字だったように記憶するが、だいたいそのくらいだ。数千億円などという金額になると、億の単位がなにを意味するのかよくわからなくなってくるレベルであり、いったいどうやってその買収金額が決まったのか、謎でさえある。

 そしてこの夏、全宇宙の『Minecraft』は、アップデートによってみんなで仲良くプレイできることになる。おっと書き忘れるところだった。例外がある。パソコン版と、マイクロソフトのゲーム機XboxOne版、任天堂のNintendo Switch版は仲良くマルチプレイできるようになるが、ソニーのPlayStation版は除外である。

 この宇宙が始まって以来、ライバル同士の家庭用ゲーム機がクロスプラットフォームプレイを実現するのは、XboxOneとNintendo Switchが初だ。この初体験のベッドが3Pにならなかった現実について、だれもが思った。

「プレイステーションをハブるためだけにマインクラフトをあの大金で買ったのかマイキー」

 と。

 ただ、その後、そのベッドに入ることを汚らわしいと拒否したのはソニー側だったことが判明する。理由は「安全そうではないから」。安全対策を講じるよりも、フリーセックスのベッドに交わらないことこそが私たちのユーザーを守ることだと判断した、という話だ。性教育をほどこしてコンドームを配るよりも、性別関わらず交際そのものを禁止するという名門校の校長先生みたいな決断だった。

 なにはともあれ、宇宙初のコンシューマクロスプレイは、マイクロソフトと任天堂で、いまこの夏にはじまる。

 ぶっちゃけ、世界一有名なゲーム『Minecraft』をせっかく買ったのだから、XboxOne版だけ特別あつかいすれば、XboxOneが売れるのは間違いないのだけれど、そこが世界の王、マイクロソフトだ。彼らの作るXboxOneのあらゆるソフトが、いまやWindows10版も同時発売なのだ。そして前述のように、彼らは『Minecraft』でいっしょに遊べるようになろうと、天敵ソニーに握手を求めさえしたのだ。

 世界規模で見て(特に日本ではひどいくらいに)、XboxOneの販売台数はPlayStation4に水をあけられていて、専門誌でもその数字の差がクローズアップされがちだけれど、マイクロソフトの発表を見るかぎり、実のところXbox事業は、とても黒字である。私のような安定したマニア層に堅実に売れていて、ちょっとしたゲームや映画が、毎日世界中でダウンロードされている。彼らは、世界の王たるプライドの点ではライバル機に勝ちたいと考えているが、収益の面では、いまのままでも、社員の給料は払えるわけである。

 そういう事業を増やすことが、社の安定につながる。マイクロソフトは、そう考えて『Minecraft』を手に入れたようだ。ハード機戦争に熱狂する浅はかなファン心理などどこ吹く風で、この先も宇宙で売れ続けるマインクラフトを広く浅く売りたいのである。

 いやあ、すばらしい夏が来た、やるなあマイキーは、とWindowsフリークたちがうなずくなか、次期仮面ライダーが「ビルド」である。いや、そうは言っても、この国でのXboxOneの売れなさっぷりは目に余る。ここ限定で、なにかこの夏、テコ入れはいるのではなかろうかと思ってはいたところにだ。

 マイクロソフトは、教育現場への『Minecraft』の導入にも熱心で、ブロック遊びは子供たちの想像力を育み、デジタルを使いこなす未来のクリエーターを増やすことが、自分たちの未来にとっても有益であるということを公言してはばからない。

 『仮面ライダー』が『Minecraft』。これほどにインパクトのある広告があろうか。ブロックをガチャンガチャンと組み合わせてライダー変身! というような。日曜の朝は、仮面ライダーを観たあと、みんな『Minecraft』をプレイである。もちろん番組と連動して、怪人もライダーもマイクラクロスプレイに登場である。

 ……夢だ。日本の家庭には、大型テレビが普及している。その点を考えると、任天堂機よりも、マイクロソフト機のほうが、解像度も画像処理能力も大幅に高いので、我が子の想像力を育成する『Minecraft』をテレビで毎週プレイする親子の時間というところへ、高機能機を選択する親バカは、けっこういるはずだから。

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 ちなみに、上の『XboxOneS 500GB UltraHD ブルーレイ対応プレイヤー Minecraft 同梱版』に、XboxOne本体の他になにが入っているかというと。

『Minecraft: Xbox One Edition』
『Minecraft: Windows 10 Edition』

 この夏を見越して、パソコンでもプレイできるようにWindows版も入っているのである。ボクがXboxで、お父さんはWindows10で。日曜朝のマルチプレイ。そしてそれをもっと盛り上げる、あれやこれや入った追加コンテンツパックも入っている。その名こそ……

『Minecraft ビルダーズ パック』

 いやもう、この夏はじまる仮面ライダービルドに、三千億とはいわずとも、せめてXboxのCMを流すくらいのスポンサー料は出してもいいのではないか、と思ったわけだ。そういう夢だ。

 さて、ながながと仮面ライダーに関係ない話をしてしまった。そう、玩具の画像流出である。見るからに『BUILD』の意味が違っていた。

 バイクに丸ノコらしきものがついている。
 武器の剣が、ドリルだった。

 ……DIYか。ドゥイットユアセルフか。そっちのビルドか。いやまあそれはそれで、私は工具も売るひとなので、うれしくはあるが。思い切ったなあ、土建屋が変身するのかあ、ニッカポッカとか着た子供たちが来年は増えるのかもなあ。やっぱりあれか、東京オリンピックの準備工事現場が人手不足で超ブラックだというニュースが流れるなか、現場に夢をという政府からの要請なんかもあったりするのかもなあ。みんなで現場へ行こう! 夢は現場に埋まっている! みたいな広報CMが流れたりするのかもしれん。

 思いつつ、先日。
 ついに公式発表だった。

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新番組「仮面ライダービルド」9月3日(日)より放送スタート! | 東映

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 あれ?
 現場は?
 ニッカポッカは?

 主人公は「天才物理学者」?

 物理学者?
 って、丸ノコとか、ドリルとか使うんでしたっけ。

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「さあ、実験を始めようか」――仮面ライダービルドは戦いの最中にフルボトルの組み合わせを実験しながら、目の前に立ちはだかる敵に合わせて「勝利の法則」を編み出して、敵を駆逐していくのです。

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 ボルト……へえ。
 で、基本フォームが、ウサギと戦車。えっと、ウサギと戦車をボルトでつないで、丸ノコとドリルはなにに使うんでしたっけ。ん? ボルトではなくてボトル? それってビーカーとかフラスコ的な? 物理学って、機械と生物を工具と薬品と雷でドーンみたいな。

 ああ、物理学者で天才って、フランケンシュタイン博士的な。

 ディーン・クーンツのデュカリオン的な!!

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『ディーン・クーンツの哀しいデュカリオン、あるいは原題のフランケンシュタイン』の話。

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 ええやないか。かっこええやないか。自分で自分をドゥイットユアセルフする物理学者が天才やなんて、それ天才というかマッドなアレやないか。

 脚本は『クローズZERO』武藤将吾。

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 クリーチャーデザインは、安定の雨宮慶太後継者である篠原保。

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 曲がったモノになるはずがない布陣。
 ちゃんとマッドサイエンティストなのでしょう。

 しかし、ちゃんとマッドな主人公な場合、ここ数年、患者の命を救う医者や、命燃やす死者や、正義の刑事だったりしたライダーが叫んでいたのとは違って、あれでしょう、いわゆる『アイアンマン』的な。

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 仮面ライダー主人公史上最高知能指数と謳うくらいですから、自分をDIYしたあげく、やつらに滅ぼされかけている人類を天才であるがゆえに救う立場に立ってしまったというような、なりゆき感で、なにを叫ぶのか。

 ごく自然にホンを書けば「オレさま」キャラになりそうなところですが、平成ライダーにはすでに過剰なのがいるし。近年の流れで主演がジュノンボーイ系なのだとしたら、オラオラなオレさまを演じてくれるものかがすごく不安。

 なぜだか正式発表にさいし、スタッフだけの発表で、出演者関連がまったくベールに包まれたままだというのが、期待をあおる。

 子供には人気ないけど、私、響鬼が好きでさ……

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 細川茂樹が主演だと知ったときの、あの安心感。演技に定評あるキャリアある大人を連れてきてくれたらなあ、とまた夢見るのです。もうできないんだろうなあ、ああいうのは。若い子なんだろうなあ、一年ライダーやって演技をおぼえていくふうなのかなあ。そういうのに叫ぶ天才物理学者……ヤれんのか!

 このあいだ、この記事のなかで触れたが。

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『ミニカーのための道路を印刷する』の話。

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(それはいっしょに仮面ライダーエグゼイドを観ていたときのこと。唐突に、息子は振り向き、大騒ぎしはじめた。私になにかを伝えたいらしい。ヘンシン、というセリフはすでに真似ていたが、そうではなくて……ときまさに、画面のなかでエグゼイドが吹き飛ばされ、変身が解除して人間の姿にもどる……あー! あー! うるさいよ。なに大興奮? あれ。うん。ヘンシン? そう。変身解けたね。え? ああ、今それを理解したんだ。そうだよ、あのなかのひととエグゼイドは同一人物で、仮面ライダーになるのがヘンシンってこと。なんだと思って観ていたんだよおまえは。人間が消えて、ライダーが降ってくるのがヘンシンだとでも? ……なんにせよ、ヘンシンという概念を幼子が理解したのは、ほぼぴったり二歳のときでした。つまり、ヒトは二歳で、ヘンシン、と叫んでも自分は変身できないということに気づいてしまう……思えば哀しい瞬間を、私は見てしまったのかもしれぬ)

 息子が、テレビの仮面ライダーは悦んで観るのに、仮面ライダーショーに行くと悲鳴をあげるというのを一歳のときに経験していて。二歳になり、仮面ライダーは人間だと知った彼ならば、ライダーショーも平気かと、また行ってみた。

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 号泣絶叫して逃げる二歳児に困惑するゴーストさん。

 ご迷惑をおかけいたしました。ほら、見てくださいよ、この仮面ライダーゴーストの泣く子を見守るおおらかさを。ぜったいになかのヒト、大人だ。仮面をかぶっていても、にじみ出すものなのです。

 いや、若くてもいいんだ。ただディスりたくはないが、テレビのなかのゴーストからエグゼイドに漂う演技パートの文化祭感は、脇役に演技派連れてきても補いきれないものがありました。ビルドは外見も直球のカッコよさだし、息子がうっとり頼ってしまいそうな仮面ライダー像を創りだしてくれるマッドな天才さんだったらいいなあと、願う。ていうか私がカッコいー!! と直球に叫びたい。目をハートにしたい。スタイリッシュなフランケンシュタイン博士を期待してしまっているので、裏切らないでください。