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『リンゴ飴の正しい食べかた』のこと。




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林檎飴。
りんごあめ。
縁日で。
ビニイル袋に包まれていて。
選ばせてもらって。
明るい場所で開けてみたら。
ヒビ割れていた。

もとからなのか。
帰り道のどこかで、
なにかにぶつけたのか。

しばし見つめる。
リンゴである。
割り箸がささっている。
着色料で色づけた、ただの砂糖のアメ。
他愛もない。
むかしから変わらない。
世界でもハロウィンの定番。
いやらしい。
かえっていやらしさが過ぎて、
いやらしい小道具としては、
チュッパチャプスに負ける。

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……そうなのか?
着エロアイテムとして、
リンゴ飴が使われないのは、ビデオ撮影時に単に、入手しにくいからでは? コンビニで売っていたら、もっと映像に登場する。

そんな気はする。

ところで。
おでん販売をやめる、コンビニが増えているそう。
管理難の割に儲からない。
売れ残ると腐る。
そういえば、リンゴ飴での食中毒も、たびたび起きる。
原因は割り箸。
飴で密封された、リンゴはみずみずしいのに。
挿入した割り箸によって、侵入した菌がはびこり、
リンゴが内から腐爛する。

……完全に性病の経路。

そう考えると、リンゴも生きている。
それが生々しすぎて、隠喩には使いにくいのか。

(このあと食べて気づく。リンゴ飴の紅色は、ふれた肌をひどく染めて、洗っても洗っても落ちない。これでは撮影に使えない)

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○材料

砂糖 200g
水 50cc
食紅 小さじ1/4

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○作り方

1. ぜんぶを火にかけて焦がさないように煮詰めます。

2. リンゴなどにまといつかせて冷まします。

3. 鍋を洗うのはたいへんです。

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 いやマジで。プロは洗わない。カラメル作りは専用鍋で、末代まで洗わず伝承させる習わし。たぶん。

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・大都会の祭ほどの混雑はないということは屋台のみなさんも数が読みにくいということでもある。イチゴ飴を買ったらその場で飴をつけるという自転車操業で、もちろん固まっていない飴は幼児の唇から滴り落ち、花火に怯えて私にすがりつき、愛機のレンズシャッターをべとつかせ修理送りにした。

twitter / Yoshinogi

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 2019年07月12日のツイート。

 プロも極まると、屋台で紅い飴を煮詰めるところからやる。売れないと残って腐るので。思いのほか売れたときには、その場で作り足せばいい。冷ましている時間はない。七月の想い出。酷暑。終わらない夏。わたされたイチゴ飴は永遠に固まらず。そんなものを握った幼児の手を引いて人混みのなか、写真を撮るのは不可能なのに、撮らずにいられない私は撮り続け、そこらじゅうに紅いのがついた。

 教訓。

 プロも極まってその場で作って売っているようなのは買わない。ビニイル袋に包まれて、作り置きされた見るからに固まっているのにしか手は出さない。

 そうして買ったった。

 十日戎であった。
 麗しい想い出のある日。

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映画『オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主』の話。

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 今年もやって来た。
 映画オッドの続編はない。
 なぜなら、アントン・イェルチンは自分の車に轢かれて逝ってしまったから。



 それでも十日戎は今年もあり、ねだられて子にリンゴ飴を買う。ぜったい食べきれないから姫リンゴにしろというのに、大きいほうにするんだ、と。まあいいか。リンゴ飴なんて、リンゴと飴だ。当たり前だけど。もう少しだけの分別がつくようになったら、リンゴと飴が割り箸の先にくっついた食べ物が買える金額で、別のものも買えると気づくだろう。たしかにリンゴ飴は紅いけれども。紅いだけ。

 人通りがないのに煌々とLEDが点く商店街。
 踊りながら帰る。

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 割り箸に刺さった、ただ紅いだけのリンゴと砂糖と水とビニイルと。開けるな家に帰ってから食べなさいと言われたので、握って踊るしか悦びをあらわす方法がない。そうやってあらゆる踊りは生まれて、いつかだれかを抱いて踊ったりもするようになればいい。リンゴ飴は刹那。

 帰るまで我慢した。

 食べた。

 なんにせよ、そこらじゅうに紅いのがつく。
 そういう食べ物。

RedCandiedAapple02

(最終的には包丁で切ってやることに。とはいえ、大きなリンゴ飴はその日のうちに消費された。食べれば腐らない。腐らなかったので想い出は美しく、きっとまた食べると言う。汚れた皿はともかく、コタツ布団の紅いのは大惨事だった。リスクが大きい食べ物。コンビニで売られない、それも理由か)

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