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『BTOを選択する』のこと。




 慣例として、年末商戦を終えて一息つき、新年度の賑わいが訪れるそのまえに、商売人街では店の在庫をすべからく数えたりする。いわゆる決算棚卸。昨今ではありがちな話で店が増え規模も大きくなっていくのに店員は減り、次はあっちだー、明日はそっちだー、と走りまわる方々も多いこの季節。

 私も。

 その日は四時起きだった。真っ暗だった。ひどく寒かった。凍るくらいに。それでもメールくらいはチェックしませうとパソコンを起動させようとした。

 ぴかぴかぴー、と押すたびに発光ダイオードが光るが、起動しない。

 ああ機械というやつは。
 夏は夏で調子が悪くなるし。

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『生機必滅会者定離、Xbox360、RROD』の話。

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 冬は冬で、オートバイと同じように電源まわりが元気がなくなって起きてくれなかったりする。

 ああまったく。
 と、その日の私は忙しかったので起動をあきらめて出かけた。夜ふけに帰り、それほど朝の出来事を深刻に考えてはいなかった私は、なんとも思わず電源スイッチを押し入れた。

 ぴかぴかぴー。

 と、さえ、ならなかった。
 ああ。
 あれを書いたのは、いつのことだったろうか。

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『DVI端子からも音声は出力される』のこと。

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 ほんの四ヶ月前である。
 愛機の放出する画像が縞パンになって、グラフィックボードを買ってきて付け替えたよという話をしているなかで、ヨシノギさんは書いている。
 他人ごとのように。

「いまどきのオシャレPCユーザーさんたちはマザーオンボードのグラフィック機能が優秀なのが当たり前なので知らないでしょうがパーツを寄せ集めて自分マシンを作るのが主流だった時代のパソコンはマザー(母だ)にオン(搭載)されているグラフィック機能は必要最低限で母にグラボ(グラフィックボードの略)をブッ挿して日進月歩な画像描写の能力に追いつく工夫をするのが当たり前だったたとえれば母なる仮面ライダーがいてそれ単体でそこそこ戦えるのだが視聴率に難が表れたときにはライダーベルトにグラボボトルをカシャカシャいわせてベストマッチするととうてい仮面ライダーとは思えないような別次元に美麗なマキシマムモードなライダーに変身できたりするシステムであるつまり今年の新作ゲームがカクカクして動かないときパソコン自体は買い換えずにグラボを有能な今年モデルに挿し変えればさくさく動くようになってお財布も安心ということなのだなのだからグラボが十年選手だとか言っている私がまずおかしいとはいえそうメイン機は執筆専用でしかも同じモニタに最強ゲーム機XboxOneがつながっているのだいまやXboxOne用のゲームはWindows版も同時発売が慣例になっているがだとすればXboxOneと同じモニタにつながっている貧弱パソコンのグラボを挿し変えてそっちでゲームするかなんていうことは微塵も考えるわけがない近ごろWindows版も出るのだからゲーミングPCがあればXboxOneっていらない子なんじゃないのと揶揄されることがあるけれど逆も真XboxOneがあるのにパソコンをゲーム用にパワーアップする必要がないなんら困ることなく本当に十年を越えて使っていた……で……この夏の終わりの夜の夢ではなく現実」

 扇風機で火事が起きた。
 だから近ごろでは、売られる扇風機のすべてに耐用年数というものが記載されている。十年も使えば扇風機も火が出るよ捨ててね、と丁寧に書くのが当たり前になったのだ。

 夢ではなく現実。四ヶ月前に四千円のグラフィックボードで傷をふさいだ愛機だが、ところで自作パソコンというもののパーツのなかでも冷やす機能は大変に重要で、かの名作『サマーウォーズ』でも、そこがかなめの描かれかたをしていた。

B003N4QAZY

 分泌……(ちっ私のパソコンの辞書記憶ときたら)……文筆作業専用機のようなマシンでも、そこは変わらず。かなめなところには、動いているあいだじゅう、小さな扇風機が熱を逃がすべく回転している。二台も。

 小さくても扇風機である。大きくても十年で火が出るというのを。十年以上、くるくるくるくるくるくる回し続けていながら「グラフィックボード替えるかー」ではない。

 今朝の、起動はせずとも寒いなか,ぴかぴかぴーとは応えてみせたあの発光ダイオードのきらめきは、相棒からの最期のメッセージだったのか。それを私は舌打ちして寒さごときに負けやがってと罵りながら家を出たんだな。

 逝ったのは、マザーボードか、電源か。どっちだろうなあ、とケースを開けて引っ張り出して調べはじめながら、我に返った。

 すでに四千円を出している。
 マザーボードの最安値ってどのくらいだ、いま。

B00ESETQNG

 六千円くらいらしい。
 電源だと?

B00RJO5U8M

 やっぱり同じくらい。
 これはあれだ、本当にオートバイと同じだ。

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『ひとのタイヤ見てわがタイヤを交換する』の話。

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 タイヤ交換は数万円かかる。だがまあ十年以上乗っているとはいえ、バイクの本体は数万円では買えない。だがしかし。これもさっきのグラボの話のなかで自分で書いたではないか。

「特に私の場合はだ十年前のグラボと比べたら今年発売されたグラボの最下層機種でもハイパーマックス超変身的な性能なので正統後継者選定作業はいかに安いかだけになる」

 言ってしまえば、私にとっては大切な愛機ではあるものの、市場価値的にはゴミと呼んでいい。で、マザーボードとー、電源とー、相性だなんだとか考えるなら、コレ、アレじゃねえ? と気づいてしまった。

 BTO(Build to Order:受注生産)。

 いわゆるBTOパソコンが買える店で、マザーボードと電源と、そのあたりだけを選んで買えばいいんじゃないの。



 ざっくり見積もってみた。Windowsは、そのまま移すからOSなしで。ハードディスクも唸るほどあるのでいらない。ケースは新調しようか。カードリーダーも壊れて直すのが面倒で外付けにしていたから、いっしょに買ってしまうか。こういうのは、こういう機会にやってもらえることはやってもらうのがありがたい。そうつまりBTOとは自作代行なのだから。

 と、いうわけで。

 ついでだから、起動ディスクをSSD化することにした。ソリッドステートドライブ。半導体素子記憶装置。ぐるぐるぐる回る、つまり小さな扇風機と同じ構造ともいえるハードディスクと違って、なにも回らない。フラッシュメモリ的な。つまり無音。つまり速い。

 こういう機会だから。

 という話を、次回へ続けます。
 いまこれふだん物書くのに使わないノートパソコンで書いていて、さきほども腐った変換がなされているように辞書の同期はほどこしているのだけれど、やっぱりなんだかめっさ書きにくい。キーボードなのか。モニタなのか。繊細な私。ええ。もう注文して、OSなしの空っぽな受注生産パソコンくんがやってくるのを待っているところ。やっぱりカラダに馴染んだ相棒でないと書きにくいんだ。新しい肉体を授けるから蘇れ。

 春めいたこころもちです。

 これから愛することが決まっている相手を待っている。一心同体なる相棒の新しい姿を待っている。

 SSD……半導体素子記憶装置……ロムカセットで動いていたファミリーコンピューターでキーボードデビューした私が、光学ディスクや磁気ディスクを経て、また回らない記憶装置に頼って書くようになる。不思議な感じでもある。


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