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『紫キャベツマリネのレシピ』のこと。




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○材料

紫キャベツ 半玉
その他野菜 適宜
鶏肉 適宜

酢 1/2カップ
オリーブオイル おおさじ1
レモン果汁 おおさじ1
白ワイン おおさじ1
塩 こさじ1
ブラックペッパー 適宜

(私は無類のすっぱいもの好きなので、酢はがつんと喉にくる安い穀物酢でなければなりませんが、一般的には米酢やワインビネガーを使用するものらしいです。唐辛子をあらかじめ入れる作法もありますが、どうせ私はタバスコ常備なので、レシピをシンプルにするため入れませんでした。鶏肉はモモでもムネでも美味ですし、面倒だったら総菜屋で唐揚げ買ってきても良し。私は休日に弁当用の唐揚げをまとめて作って冷凍するので、半分が弁当、半分はマリネ、でモモ肉500グラムくらい)

○作り方

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 ざく切りした紫キャベツを茹でます。
 沸騰したお湯に入れて1分ほど。お好みだけれど、歯ごたえが残っていたほうがマリネには合う。もちろん生でもいいですが、マリネ液と馴染みにくいので、私は生キャベツなら漬けないで酢と塩でつまみにしたいです。

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 残念なことに、茹でると紫色が色あせる。

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 ところがどっこい。夏休みの自由研究。材料のマリネ液をあわせたものに茹でた紫キャベツを浸すと、接触したところから生のときよりも鮮やかなパープルへと変化。いっそ嘘っぽいくらいの紫。アジサイの花や赤キャベツは、育てた土壌の水素イオン濃度指数によって色合いが変わる。ホームセンターへ行くと、アジサイを青色に育てる土が売っているので、それで赤キャベツを育てれば、青みがかった紫キャベツになるのではないかな。仮説。実証はキミが。自由研究には時間がかかりすぎるお題かもしれないが。
 ついでにキノコやニンニクの芽なども湯通ししました。

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 マリネ液にざっと漬けたら、タッパーにでも移して密封して冷蔵庫でキンキンに冷やす。写真には、揚げた茄子も写っています。もちろん肉も小麦粉をまぶして揚げる。私は揚げた肉もいろんなソースで食べたいので。塩コショウは基本しない。今回は、紫キャベツを漬けたあとの、パープルに染まった残りの液に唐揚げを漬けてしっとりさせる。これも冷やそう。夏だし。

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 皿に盛る。完成。

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 世界陸上で長距離競歩で快挙だとかいうのが大盛り上がりなのを、仕事中に展示品のテレビにお客さんが群がっている越しに観ていて。

「なぜその競技を選んだのです」

 頭のなかで問いかけてしまうのをやめられなかった。だって辛そうなんだもの。いっそ走ったほうが速そうで、ていうか、実際走ったほうが速いのに、50キロメートルとか早歩きって。哲学的だ。苦行か。

 帰ってキャベツのマリネを作った。
 たまたま、紫キャベツだった。安かったので。いつものチキンマリネを紫キャベツで作ることになり、紫色の発色やらなんやらで、先人の知恵でも借りようかのうとググってみたら、そこでもニッチなジャンルのレースが繰りひろげられているのを知ってしまう。

「紫キャベツマリネ」検索で第一位!!

 な、レシピをいくつか読む。それぞれ日付がずれている。キャベツのマリネ、では、もっとずっと熾烈な検索上位獲得レースがくり広げられているわけで、私も過去に、いくつかのマリネレシピをここで書いているが、書いても激戦区すぎて数字がとれないレースである。

 それが、キャベツを紫キャベツに変えるだけで!!
 私もトップを狙えそうなレースがここに!!
 失礼ながら競歩ってこういうことじゃないのか。その競技を考案したひとには、マラソンでどうしても勝てないライバルなんかがいたりしたのではなかろうか。

 と、いうわけで。
 紫キャベツマリネの作りかたを記した。
 ぶっちゃけキャベツというよりもチキンのマリネだが、そのような事情により表題が紫マリネのキャベツ、否、紫キャベツのマリネ、ということになっているうえに、さっきから紫キャベツのマリネだと連呼している点はお見逃しいただきたい。

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 以下、余談。
 紫キャベツマリネを食べつつ『ぞうのエルマー』を連想した。

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 幼いころに、母親にねだって何度も何度も読んでもらった記憶がある。記憶があるということは、三歳以降だ。

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『幼児期健忘による私の消失』の話。

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  記憶では、たぶんもっと大きくなっても読んでもらっていた。

 そして、裁縫家の母に、エルマーみたいな極彩色の服を縫ってもらって着ていた。右袖が蛍光イエローで、左袖が蛍光ピンクだとかいう服を、小学生男子が着ている写真も残っている。

 ぞうのエルマーは、他人と違う自分がキライで、自分を灰色に染めてみる。そうしたら、ほかのゾウと区別がつかないことに気づいて、もとの色にもどる。いい話だ。でも、エルマーは、もともとが他人と違う色だったからそうだけれど、もともと他人と見わけのつかない灰色のゾウなのに、他人と区別が付かないなんてイヤだどうしよう、と思ってしまったゾウはどうすればいいのか。

 極彩色に自分を染めるしかないのか。鼻にピアスでもぶら下げたり首筋にバラのタトゥでも彫ってみればいいのか。

 何度も何度も読んでもらって、たぶん、母は親バカで、この子は特別な自分を殺すべきなのかどうなのか悩んでいるのね、などと解釈して、エルマーな服を着たいという私を止めもしなかったのだと思う。結果として、大人になった私は、モノトーンな服を好み、昨夜も男十人ほどで焼肉に行ったが華咲く猥談のなか、ひとり「神父」というあだ名で呼ばれ続けて微笑んで他人の話は聞くが己の性癖はあかさず、飲み放題のビールをエンドレスに飲んで愉しんでいた。

 紫キャベツに意志があったならば、やっぱり、自分を緑に染めるのではないだろうか。エルマーは、どうして灰色に自分を染めたままで、実は極彩色なんだよオレ、とニヤニヤする道を選ばなかったのだろう。それ以上に、なぜエルマーは、ほかのゾウも実は自分を灰色に染めているのだということに思いが至らないのだろう。日本のサラリーマンはほぼダークスーツだが、その内側が画一的であるわけではない。ある日突然、脱サラするスーツを脱ぐぞオレ、とバラのタトゥを彫って髪を紫色に変えて現れた同僚がいたとして、向けられる視線は冷たいものだろう。

 知っとるっちゅうねん。だれでもみんなそんなもんやって。あえて灰色を落として極彩色見せるのんが、ええ話か? 粋か?

 というようなことを幼いころに上手く納得できずに、何度も『ぞうのエルマー』を読んでもらい、エルマー的な服を着てみていたのだと、いまになって気づく。エルマー、灰色になってみんなと同じになって、でも自分は自分のままだということに悩んで、そこで終わればカッコいいのに。ああやっぱりボクはボクの色をさらけ出して生きていくんだボクらしくっ、とかいう決断て。あのころの私に語れる言葉があったならこう言っていたはずだ「ボクの美学と相容れない」。逆説的に私はその絵本によって、この哲学を得たということになる。

 『ぞうのエルマー』なければ、私は、大人になって極彩色の服を着て、嬉々として自身の特殊な性癖を肉を食いながら他人に話すことをよしとするタイプの人間になっていたのかもしれない。なんと恐ろしい。

 ふつうのキャベツのほうが、使い道は多い。特に安くもないのに、紫キャベツを好んで買うこともない。写真を撮ってブログに載せるくらいの役にしかたたない。それももういま書いてしまったから、私は死ぬまで紫キャベツを買うことはないかもしれない。しかしまた忘れたころに買ってしまうかもしれない。今日の想いは今日の想いで、明日の私は多分に他人である。そういうのが人生だ。

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 文中でも軽く触れたが、今回のレシピは名前を変えただけの、過去にも書いたレシピの使い回しである。お時間のあるかたは、以前の記事のほうが小説もついているので時間つぶしにはよいかもしれない(ただし小説はBL要素を含む。紫キャベツマリネのレシピをググったばかりに、いらぬ扉を開ける必要もないと思うので、そのあたりは私の文章から察する私の個性とあなたの個性との相性をかんがみてから深みに嵌まることを推奨したい。さらけ出せばいいというものではないというのはさっき書いたところだ。それは自分自身に対してもそうだと私は思う)。

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『チキンマリネ』の話。

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