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『カレーの王子さまを作ろう』の話。



 二次創作界の超有名老舗カップルといえば食カレである。言うまでもないが、アニメ(絵本のほうではないことがなにげに重要)『アンパンマン』に登場する、しょくぱんまんとカレーパンマンのケンカするほど仲睦まじいふたりを指す。

 それはつまり、星砂の数ほど、このふたりに萌えているガチ勢がいるということを示すのだが、食カレ居酒屋での会話を聞いていると、みないちように「しょくぱんまんサマの包容力あってのカレパンのやんちゃっぷりなわけでごわすな」というようなところに落ち着いている。

 アンパンマンワールドにおける食材擬人化は、ロシア人の話すウォッカ昔話には男性と女性と中性があるというようなもの(名詞の話)で、断定的にオリジナルの食材の個性を継承している。

 そこでいくと、なにいろにも染まるふわふわの食パンと「かじってなかが餡ならともかく、死にそうなひとにぼくを食べてと顔を差し出してかじったらなかから固形物もまじった茶色いのがあふれてきて匂いも強烈で顔にかかって鼻に詰まったらたぶんそのひと生き返るどころか死ぬよね」というような頭部を持つヒーロー。

 どっちが男性名詞で語られるべきパンかといえば、つまりタチかといえば、つまりオラってるほうかといえば、そんなもんグロい臭いのが詰まった揚げられた顔のパンだろうと思えばどっこい、なぜだか薄い本では、もれなく食パン男の腕枕に揚げ頭がのっかっているのだった。

 カレーというものは、どこか幼児性を有しているようである。がっつりした食い物なのに、カレーパンマンにはショタは言いすぎにしても、弟属性がもれなくついてくる感じがする。短パンランニングとかが武器になる感じ。

 日本をふくむ世界中の主要プロレス団体をわたり歩いたプロレスラー、クリストファー・ダニエルズは、二十世紀にはカレーマンだった。

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 オールマイティ・レスラーとまで呼ばれた世界レベルの技巧派が、カレーを名乗ると、頭にカレーが盛られたコミカル・レスラーになる。思えばさっき十二人目が登場した『キュウレンジャー』の元祖『ゴレンジャー』でも、五人しかいないメインヒーローのカレー担当は、お茶目さんだった。

 カレーを手にして、クールに二枚目ぶるというテレビCMも見ない。岩城滉一、長瀬智也といったヤクザ役でもお馴染みの俳優でさえ、カレーのCMではニッコニコの笑顔である。もうむしろ、ギャップを意図してキャスティングされたみたいな演出だ。

 さあいったい長々となにを書いているのかといえば、表題のとおりに『カレーの王子さま』を作った話である。いやこれがもう、あまりにもすぐできてしまうので、徒話も追加したくなるというものだ。いま読めました?

 「徒話」と書いて「むだばなし」と読む。
 徒然の名を冠するこの場にふさわしい。

 使用するのは、『カレーの王子さま』顆粒タイプ。

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 もらいました。
 小売業界ではシックスポケットなどと言いますが、最近ではテンポケットなんていう言葉もあるそうで。おじいちゃんおばあちゃんだけでなく、親戚友人、同僚まで、なんやかやと二歳児に尽くしてくださる。旅行に行って、私にではなく、息子ちゃんに、これなら食べられるかと思って、とか。私にでいいのに。酒とか辛いものでいいのに! カレーの王子さままでもらいものだ。で、まあ、もらったので作りましたよ、とか書いておくと、またもらえるだろう、きっと。そもそも私が、カレーの王子さまを食べさせたことがない、とつぶやいたがためにいただいたものだったりする。

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●作りかた

CurryPrince01

 野菜と肉を鍋にぶっこんで煮ます。
 今回、大人用カレーの途中段階からカップ二杯ほどを取ってきて『カレーの王子さま』用に流用。大人用にはスジ肉を使ったので、噛みきれないだろうなと、やわらかそうなところ少しに、ソーセージの輪切りをプラス。茶色いのは冷凍の炒めタマネギの欠片。面倒くさいのでな。そういうのを使うさ。

CurryPrince02

 ご参考までに、その後、大人用にはワイン、炙ったローリエ、ニンニクの芽、鷹の爪などが投入されます。

CurryPrince03

 煮込むといっても三十秒くらい。さあ、『カレーの王子さま』顆粒タイプを投入したところ……秒速で溶ける!! しゃ、写真を撮るひまがないほどに。あわてて撮った。このあと、一秒も待たず、すべて溶ける。

CurryPrince04

 完成である。
 レシピというほどのものでもない。  

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 ちなみに、『カレーの王子さま』にはルウタイプもあって。

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 パッケージには1歳からいっしょに、と書かれているので、子供に合わせて、親もこれを食えば鍋ひとつで済むじゃない、と想定された商品だと思うのですが。

 私も、もちろん、味見してみましたが。息子は前のめりになって食べていた『カレーの王子さま』……これ、カレーとは呼べねえ……ダシの味はする。カレーの香りもほのかにする。しかしてその実体は、いわゆる、カレーうどんのツユ。の、さらに薄いの。

 『カレーの王子さま』は顆粒タイプがオススメ。ほんと、味噌汁作る途中で味噌のかわりにそれを入れたらカレーになる感覚(いや、味噌よりも早く溶ける)なので、慣れればレトルトの『カレーのお姫さま』パックを湯煎するよりも、さくっと作れる。

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 だから、鍋はふたつになるけれど、それはそれでわけて作って。
 やっぱり大人には、大人カレー。

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『カレーのとろみ』の話。

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 濃いのをナンでいただきたい。

 『カレーの王子さま』も、冷や奴とかにとろりとかければ、酒のつまみにならんこともない気はするのですが。あえてそれで飲まんでもな。子供の食い物は、子供に食わせておけばいい。ただ、二歳児の技術でこれを食わせると、そこらじゅうに黄色いシミはできます。カレーなので。本当か? 実のところ、カレーっぽく着色しているだけではないのか。透明でもいいんですよS&Bさん。コレ味そのままでできるでしょう、シミにならないの。『透明なカレーの王子さま』あれば売れると思うんだけれども……ああ、でも顆粒でとろみをつける商品って、たしか薬屋で見たことがあるような……

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 顆粒コンソメと、顆粒とろみ剤を、鍋にぶち込めば『透明なカレーの王子さま』顆粒タイプは、実現できるのかもしれない。

 ただ、『カレーの王子さま』シリーズは、市販のコンソメなどアレルギーで無理という子でも食べられる。肉も小麦もいっさい入っていないのにカレーだというところに、真の偉大さが宿っている。工場生産なのに、事実上、アレルギーを克服したという奇跡の食品。人類の生んだ英知の結晶。あがめるべきである。



 

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