最近の記事

スポンサードリンク

月別アーカイブ

『自転車ハンドルのバーエンドが抜け落ちるのでどうにかする』の話。





・ 自転車のパンクを直したら止まらず、サドルとグリップとライトを換え凹んだバイクのタンクも再補修しはじめ、ひがな一日、玄関先で指を汚しているが、どちらもまったく走らせてはいない。幼い息子が作業を凝視している。私は彼にとってのレゴみたいに走る機械を玩ぶのが好きなだけなのかもと、気づく。

twitter / Yoshinogi

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 自転車も売っているので、職場でグリップをバーから抜くときにはエアコンプレッサーで隙間にブシュッと空気を撃ち込んで浮かせて抜くのですが、自宅にそれはないので、邪道ですが5-56噴いてぬるぬるにして抜いてやりました。

B000TGHULW

(余談ですが、5-56は、グリップを抜きたいとかいう潤滑目的ならば最強ですが、けっこうすぐどこかへ行ってしまう油なので、上の画像のように自転車のチェーンまわりの潤滑目的ならば、グリーススプレーのほうが格段にぬめぬめし続けるぜ、ということは書いておきましょう。そういう職場で働いているバイク乗りなため「チェーンに差す油っ、551どこ。ん? 551は肉まんか」という週に何度も聞くフレーズに、いちいち「もっとチェーンに適した油はいっぱいありますよ」などと言うことはないけれど、いつも言いたいから、ここで言う。どうしても呉工業さんファンならば、チェーンルブというチェーン潤滑特化商品もあります)

B001D2BI4G

 その方法が邪道だというのは、ヌルヌルが残って掃除が大変だから。掃除を徹底しないで新しいグリップを取り付けると、残っているオイルでスポンと抜ける恐れがあるから。そういう理由から、古いグリップはどうせ捨てるのだし、カッターで切って取るのが正統。

 それをわざわざぬるぬるっと抜いたのは、そんなにヘビーな自転車乗りではないがゆえに。グリップは摩耗していない。乗っていないから。ただ、乗っていないがために、どうしようもなくカビた。

 だから試してみたいことがあったのです。

 漂白剤に漬け込んで、新品同様にできないものか。できればそれを戻せばいいわけですから。新しいの買わなくていいのですから。

 既定の分量よりもずっと濃く作ったそれに、グリップを半日ほど漬ける。いっそ溶けて消えてしまえというくらいに。

 結果。

BicycleEndCap03

 もとは濃灰色だったのが、白けて。深く根を張ったカビは殲滅できず。ことさらにカビが目立つようになっただけ。もっと早い段階でなら効果があったのかもしれませんが、こうも浸食していると、もはやどうにも。見た目だけのことなのに。だがしかし見た目だけのことであるがゆえに、せっかく外したグリップを、このまま戻す気になんてなれず。

 新しいのを買うことにした。

 物色してみると、どうやら、ママチャリ用のラバーグリップよりも、競技車向けバーグリップのほうが種類は多いし、安いのもある。ちょうど良いことに、私の自転車は、まっすぐなハンドルバーなので、ママチャリだけれど、そういうグリップでも似合う。

(幼い日に、誕生日に自転車を買ってもらうことになって近所の自転車屋に行ったら、その当時、モトクロスバイクが流行りだしていて、そういうまっすぐなハンドルバーが子供向けにも量産されていたのに、財布の主である父が言ったのだ。「おれの時代にはスポーツバイクと言ったらこっちだったけどなあ」……羊の角のような、ドロップハンドルを指して。

B004KLEE3O

 そうしてなんだか丸め込まれて父親の価値観でドロップハンドルの自転車を所有することになった私は、まわりが太いタイヤとまっすぐなハンドルな群れのなか、ひとり細っいタイヤなドロップハンドルを駆使する小学生になったのだった。その後、大人になった私が普段使いのためのママチャリをまっすぐなハンドルで選んだということは、いつかの誕生日プレゼントが幾ばくかの屈折した感情を私のうちに育てあげた結果だと認めざるをえまい)

 数百円のを買って、取り付けてみた。

BicycleEndCap00

 グリップ自体は、3ミリの六角レンチでギリギリと締めつける構造なのでビクともしない。

B00CRUU42A

 ただ、エンドキャップが。
 写真でも見るからにゴムですが。やわらかいし。整形が雑だし。

 世の中には、バーエンドキャップだけで千円とかいうものもあって、そういうのはさすがにコンマ何ミリまで公式に明記してあるうえに、嵌めてからねじ込んでやると、内部で広がって固定されるというメカニカルな機構付き。

B013ARBUXU

 しかし、数百円のグリップについてきた、たぶん数十円のゴムのキャップ。適当な作りが目に余る。というかたぶん、消耗品のグリップを買い換えるような競技車ユーザーなら、すり減ったグリップを買い換えるたびについてくるエンドキャップなんて「もっとええのもっとるわこんなんいらんからもうちょいやすくせえや」などと思っているに違いなく。しかし我が家には、エンドキャップなどないのだ。ついてきたこれを厳密に使用するのである。

 だが、これがねえ、もう。ゆるいとかいう表現では飽き足らないほどに、ゆるい。サイズおかしいんじゃないのかと思うくらい。でも、グリップはちゃんとついたから……ああ、なるほど、これがママチャリだから、バーの鋼管の作りが薄くて、外径はぴったりでも内径がガバガバなのかも。などと好意的に捉えてみたり。

 しかして、それを使うしかない。でも、そのままだとガレージから出そうと方向転換をさせるだけでポロリと落ちる。まさに昭和のアイドル水泳大会でのポロリ要員のAV女優のブラジャーのようである。ゴールデンタイムに地上波で、パイオツを露出するためにギャラを払われている人員がいた。なんという時代だ。

 ともあれ、それでも愛するしかない。

BicycleEndCap01

 シールテープを巻いてみた。
 水道工事に使うそれだ。

B008MTRFRW

 私の工具箱にはそれがあったからそれを使っただけで、マスキングテープでもよいのではないかと思われる。

B005JWNDT4

 かなり巻いた。
 嵌めてみた。
 いいんだけれども……

 やはり、手で抜けば簡単に抜ける。
 逆に言えば、あえて抜こうとしなければとどまってはいるのだが。そんなにハードな乗りかたをするわけでもないから、これで充分な気もするのだけれども。

 ああやっぱりダメだ。
 数百円のグリップについてきたこのエンドキャップがなくなったら、数百円のエンドキャップを買わなくてはならない。こんなのいらないのに。見た目だけのことなのに。

(※注意・競技車の場合、このエンドキャップがないと転倒のさい、剥き出しのバーエンドが鋼管の断面という円い刃物になってしまい、実際、そやつに肉体を貫通されての死亡事故などもある。あくまで数十キロで疾走する予定のないママチャリのバーエンドでは、キャップは大して役に立つ機会がないという話です)

 ここで前回の話。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『破れた革ジャンの修復を試みる』の話。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 その話のなかでも使ったそれを、そういえばこの前も別のことに使ったな、と思い出して、今回のこれを書いている次第でありもうす。

 いつもの、あれだ。

B000TGLKPE

 完全無溶剤な弾性接着剤。アクリル変性シリコーン樹脂接着。万能ではないけれど、この21世紀では万能系接着剤と呼ばれる神の隠し子。

 これをつけてしまう。
 つまり接着してしまう。

BicycleEndCap02

 完成。歓声。

 シールテープの上から接着剤を塗っているので、無理やり抜けばシールテープがほどけて抜くことはできる。バーの内側に残った接着剤は、アクリル変性シリコーン樹脂の場合、完全硬化はしないので、やわらかい。カッターナイフかドライバーの先ででも、こそげ取ればいい。

 がっちりできました。
 バーエンドを接着だなんて。
 いえいえ、シールテープひと巻きで、まるで千円のキャップのようにがっちり固定できるし、いずれ取りはずすこともできる。まあ、我が家の自転車使用頻度では、次にグリップ取り替える時期が来るのは……真っ黒いゴムグリップにしたから、カビたってもう気にならないし、来ないかもですが。

(ちなみに鉄馬のハンドルグリップ(右)の場合、スロットルという可動部位があるため、ゴムのズレはアクセルの開き閉まりに直結する命綱。そのため接着剤は必須です。だからってオートバイのグリップが交換できないわけではなく、そういうときも、古いのは無理やりに取るもの。そんなときにも、瞬間接着剤のように、固まったら現状回復は破壊しかない、というのとは違う、いつまでも適度にやわらかいシリコンは使い勝手がよろしい。そういう融通効くところ含めて、万能系接着剤と呼ばれるだけのことはある)




TRACKBACK http://yoshinogi.blog42.fc2.com/tb.php/682-454e0218