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『Halo Wars 2』(未プレイ)の話。


 このあいだ、UFC208の中継を観た。
 先月はとても忙しくて、二月中旬の開催だった大会の中継を録画はしたものの、月をまたいでから観たのだった。

 いまや日本人が世界に大和魂を見せつけるのはもっぱらプロレスのリングでのことになっているが、MMA(総合格闘技)にだってまだ彼がいるという希望の星であり、オリンピックでは特に日本を応援することのない私が、毎試合祈るような想いで見つめる(だってメダルが取れなくてもオリンピックの次回大会から日本が消えることはないし、カブキとムタとニンジャとゲイシャの伝統あるかぎりショープロレスでも日本人は必要だけれど、MMA界に日本人不在というのはありうる事態だし、そうなると私が気にしないでも気にするひとの多い日本での視聴率が振るわなくなって試合中継がなくなってしまう可能性は大いにあるのだから)佐々木憂流迦が世界のランク5位とついに対戦という、ホチキスでまぶたを留めてまばたき禁止にして観なくてはならないような一戦もある大会だったのだが。



 それはさておき、ホチキスで留めてもまばたきして二度見してしまうくらい、すべての試合を通じて私の集中力を乱したのは、マイクロソフトだった。

 『Halo Wars 2』

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 UFC208の開催はニューヨーク。もちろん中継は全世界。そして『Halo Wars 2』はアメリカから世界にその直後発信される新たな伝説。

 というわけで。

 さきほどの試合前会見の憂流迦の後ろにも。試合場の床にはもちろん大きく。コーナーポストにも『Halo Wars 2』。そんなところに広告が描いてあるのをついぞ見たことがないことに、選手が入場してきて、レフェリーの身体検査を受ける、その足もとに敷かれた小さなマットにまで大きな『Halo Wars 2』のロゴが。

 そして全世界へのテレビ中継の、ラウンドとラウンドのあいだに隙さえあらば、上のゲームパッケージに描かれたゴリラみたいな異星人が顔を出す。画面の右下に、まさにゲームパッケージ画像と同じ、燃えている棍棒かなにかを持ったゴツいのが、こっちを睨みつけている絵に『Halo Wars 2』のロゴ。

 数時間の中継のなかで、数十回も『Halo Wars 2』のロゴを目で追い、『Halo Wars 2』と書かれた黒いコーナーポストに血を飛び散らせる選手を観る。

 私の心は乱れる。

「どんだけ『Halo Wars 2』の宣伝に金をかけたんだマイクロソフトは」

 それすなわち、どれだけ売る気でいるのかということだ。悔いた。放送当日に観ていれば、これほど私の心がざわつくことはなかっただろう。しかし前述の通り、とても忙しかった。二月の大会を三月に入って観た。

 『Halo Wars 2』は、クリスチャンエラニ千十七年二月にすでに発売されている。そして翌夢見月暮春。

 我が手もとに『Halo Wars 2』は、ない。

 ない。
 もういちど書くが、ない。
 買っていない。
 無料の体験版はプレイした。新マルチプレイモード、ブリッツ (Blitz)を試してみてくれという意図での体験版だったのだが、これが。

 まったく肌に合わなかった。

 思えば、『Halo Wars』は発売と同時に購入したのだった。そして、少しプレイして、放置した。最終的に全クリアはしたのだけれど、とても時間をかけた結果、私がプレイするころには公式に『Halo Wars』は大幅値下げされているという状況だった。

 『Halo Wars 2』が、発売されることは、もちろん知っていた。しかしどうも買ったところでプレイできそうな状況にない。前作のときは、初代作だったし、諸般の事情で発売延期になった経緯もあって、英語サイトを翻訳して情報収集したりもしたのだが、今回は発売前になっても特にそういうことをしなかった。しないと、日本ではほぼニュースにならない新作のため、まったく情報を持っていないことになる。

 そこにきて、あの体験版だった。

 新ルール。説明しよう。『Halo Wars』はRTS(リアルタイムストラテジー=Real-time Strategy=実時間戦略)ゲームである。もっとわかりやすく説明しよう。

 将棋だ。

 しかし、現実の戦争をモチーフにしていて、それぞれの駒がAI搭載で勝手に動く。つまり、王の居城を守るために発進した戦車と戦闘機が、敵の飛車戦車と角戦闘機を迎撃するといったことがおこなわれる将棋だ。それも実時間で。将棋では、相手の飛車戦車が一マス攻めてきて、そこで熟考して、こちらがなにかの駒を一マス動かして対応するのだが。RTSゲームでは、常に駒を進めていいし、退いてもいい。逆に言えば、手を休めると、相手は駒を動かし続けているために、なにもしないで蹂躙されて敗北ということもありうる将棋である。

 私は『Halo』シリーズが好きだ。

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『無料のWindowsとコルタナ』のこと。

『Halo: The Fall of Reach アニメーションシリーズ』の話。

『eスポーツとしてのHalo』のこと。

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 その物語が好きだし、初代の『Halo』に受けた衝撃が、忘れられないというところもある。『2』以降の、ネットで常時つながって全世界のひとと毎日スポーツするように『Halo』するというスタイルの確立は、まぎれもなく私の生きかたそのものを変化させた。

 初代『Halo』はFPS(ググってください)であり、その後のナンバリングタイトルもそうである。アクションゲームだ。将棋ではない。スポーツである。

 そこで話が戻るが、くだんの体験版。
 ブリッツ。

 それは、将棋をスポーツにしようという試みだった。もっとスポーツライクな、本家『Halo』のような感覚でプレイできる『Halo Wars』にしてもらえないものかと、世界中から要望があったのだろう。

 ブリッツはカードである。
 つまり駒である。
 将棋では、取った相手の駒を、自分の兵隊として盤面に戻すことができるが『Halo Wars 2』のブリッツモードでは、なんと駒が最初から何種類も手もとにあるのだ。試合前に、戦略としてカードの種類を選んでおく。そして。

 試合開始と同時に、敵の王の目前に飛車を打つ!!

 まあ無茶なので、相手も打つ! 打たれたがまだ駒はあるのでさらに打ち返す!!

 体験版をプレイしつつ思った。

「こりゃもう将棋でもねえ……」

 私は将棋が好きだ。言っちゃあなんだが、強いほうでもある。だからこそ、金角飛車の駒を何枚も試合前から手もとに置いてはじめるそのルールは、あっというまに勝負が決まってそれはスポーツと呼べなくはないかもしれないが、一種の知的ゲームに対する冒涜とさえ映った。

 いや、言っておくが、『Halo Wars 2』におけるブリッツは一モードにすぎず、前作から継承されたまったりモードもある。やり始めてしまえば、一人プレイのキャンペーンモードも面白いに決まっている。RTSという玄人好みなジャンルをハリウッド映画化も目論まれる『Halo』フリークたちに向けて送り出すにあたり、さくっと軽めなスナック感覚も兼ね備えなければならなかった結果なのだろうが、それを発売直前のテストプレイとして出されると、玄人勢が「なにこのスイーツ」と嘆くことになるのは諸刃の剣である。わかっていてやったことだろうが、それでも真の『Halo』信者であるならば玄人はぶつぶつ言いながらも買うだろうから心配ないという計算だったならば、私は彼らの想定した真の『Halo』信者ではなかった。

 もうすぐ発売日だというのに、わくわくしなかったし、これだけ『Halo』好きな私がわくわくしないというのは、ちょっと問題あるんじゃないかとさえ思った。UFCのナンバリング大会で、『Halo』ナンバリングタイトルのごとくに広告費を湯水のように使う、マイクロソフト翁の振る舞いにも、大丈夫なのかこれと思ってしまったのである。

 『Halo Wars 2』は、『Halo』前史を描いた『Halo Wars』の登場人物たちが、コールドスリープしていて目覚めたら数十年経っていて、最新作『Halo5』の後史を描くという無茶なプロットを採用している。ナンバリングタイトルの開発に時間がかかるために、ともかく『Halo』史を前に進めて広げないと観客が飽きるという危機感は持っているようだ。

 『Halo Wars 2』では、コルタナではない、新女性AIイザベルが初登場する。

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 コルタナは、いまやWindows端末におけるコンシェルジュAIとしても活躍する『Halo』ユニバースを飛び出た存在のため、軽々しく本編以外で新エピソードを語ることは難しい。神のごとき崇高なるゲーム界の女神それとも……という存在となったいま、神格性をたもつのにもっとも有効な手段は、多くを語らないことだ。

 そこで新女神。ショートカットで小生意気。戦争の素人。端的にいって妹キャラ。敵だって初登場だ。反逆のゴリラ、アトリオックス。

 えっと。あれ、待って。それって、敵も味方も新キャラだと、シリーズである意味がなくないなんてことは……

 そこですよ!!

 新キャラを中心に描いた『Halo Wars 2』のトレーラーは、めっちゃ魅力的。



 イザベルもアトリオックスも超私好みだ。

 これ、CGアニメとして、これだけで売ってくれたら迷わず買うんですけど。『Halo』信者なので。正史となるならば抑えておく義務があるので。買うけれど、このムービーのあとに将棋はじまるんでしょう。その次のムービー観るために将棋を指さなくちゃいけないんでしょう? あのさ、将棋、好きだけれど。ご存じのように『Halo』信者なので、発売から一年以上経つが、いまだ毎日私がプレイしているゲーム『Halo 5: Guardians』なわけですよ。一試合十分ほどだとはいえ、社会人の平日のゲーム時間て、そのうえにもう一作とか、しかも将棋とか、ハードル高いのですよ。

 なぜその開発時間と金とを『Halo 5: Guardians』のマルチプレイ用新マップに投じない。それ迷わず買うから。ていうか、ぜったい世界的にそっちのほうが儲かるのに、いつものクセだが、マイクロソフトは、広大な土地をおのがものとしたがる。

 いつか買うけれど、いま買ってもプレイするころには値下がっているのが目に見えているので、いま買いません。ファン失格。ええけっこう。今日も『5』をプレイ中。

 『Halo』史は奥深い。
 『Halo Wars 2』発売直後ですが、あなたにはナンバリングタイトルの最初からをプレイして欲しいです。『Halo Wars』の『1』ではありませんよ。

 『Halo』の『1』を。

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 こちらはもうとっくにお求めやすい価格になっておりますので。公式が、こういう大幅値下げ版を出すから、待っていいものは待つようになってしまうところもある。

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