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『秋生まれは無垢、春生まれはセクシー』のこと。


 あれからほぼ十年。

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『小橋建太という答え』の話。

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 大病によって長期欠場し、復帰したが思うようにいかず、ついに引退して闘病生活を支えてくれた彼女と結婚。引退したけれどプロレスからは離れず、みずからプロデュースする大会の出場選手よりも戦わないくせにあいかわらずの立派な筋肉を誇る、そんな小橋建太家の新たなニュースが流れた先週。

 この秋、出産。

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小橋建太 (KENTA KOBASHI) : Twitter

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 ひとりの男のデビューから引退までを観たうえに、引退してからの出来事まで本人の語る言葉で知ることができるなんて、なんて素晴らしきかなインターネットワールド。と、こうして書く私の言葉があなたに読んでいただけているのも、人類の生んだ誇るべき科学技術のおかげです。これはヒトが死ななくなる日も近いな。

 そんな小橋建太夫人のご懐妊ニュースに触れて、秋産まれかあ、男の子かなあ、女の子かなあ、女の子だと小橋は溺愛しそうだよなあ、なんて思っていて思い出したのですが。

 秋に産まれた女児は朝型になる。

 そういう研究論文を。
 なぜ女児だけなのかというところがまったく解明されていないのだけれど、調査の結果そうなのだから仕方なく、男の感受性は生まれつきニブいということなのかもしれない。

 秋に産まれると、産まれてすぐに、夜の長い時期になる。

 だから。

 だから、太陽の光を待ち望み愛する心が育まれる。

 ものすごく単純な話だ。
 おとぎ話のように語っても説得力がある。

 夜が長い国で生まれた少女は、太陽を待ち焦がれ、陽が昇るとすぐに目を覚まし季節とともに無垢に育ちました。

 続きを語るならこうだろうか。

 いっぽう昼が長い国で生まれた少女は、夜を待ちわびて昼は居眠りし、陽が沈むと目を輝かせて夜遊びに出かけるセクシーな人生を歩みました。

 ところで同じ論文のなかで、秋生まれの女性は気分が落ちこむことも少ないというアンケート結果がある。このあたりの因果関係は、秋に生まれたことが原因というよりも、秋に生まれたから朝型になった結果、鬱になりにくい精神状態が保てたと読み解くべきかもしれない。だとすると、秋という季節に関係のない結論を導くこともできる。

 朝型のひとのほうが、鬱になりにくい。

 そういう研究論文もあるかどうかは私は調べていないが、ありそうなことだ。それ以前の問題として、春生まれの夜更かしセクシー男女は、その早すぎる人生経験の豊富さを要因とする深刻な鬱状態への入口を人生に多く持つことが予測される。

 私は、セクシーな人生は歩んでいないものの、はっきり夜型だ。
 シフト制で働いているので、朝早く起きることもあるにはあるが、そんなときでも寝る時間が早まったりすることはない。どんなに眠くても、深夜二時を回らないと眠れない。もうすっかり、取り返しのつかないほどに脳にリズムが刻みこまれてしまっている。

 だいたい、太陽に当たらない。
 駅前に住んでいて電車通勤で、窓のない職場で、閉店は日が暮れてから。私は一月生まれなので、生まれついての朝型夜型気質というものが備わっていないとすれば、この私の夜型はどこで形成されたものだろうかと考えるとき、それはきっと大学時代に違いないと思う。

 美大だった。授業なんてあるようなないようなもので、卒業論文なんてものもなくて、卒業制作。作品を作る。昼過ぎくらいに大学のアトリエに現れて、夕暮れを見ながらキャンバスに向かう日々。家に帰っても、朝が来るまで本と映画とゲーム漬け。朝が来た、寝よう、という、くり返し。

 その後、朝型の仕事に就いたこともある。
 けれどいまだに、夜型だ。
 というか夜のほうが好きだ。
 強い日差しを浴びると溶ける。
 考えてみれば、朝早く起きる仕事に就いたことはあるが、太陽の下で働いたことはない。

 時差ボケの予防策として、膝の裏に光を当てるといい、という論文がある。
 以前書いた、冷えピタダイエットの話のなかでも触れた。

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『冷えピタダイエット』のこと。

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 首筋に冷えピタを貼ると、体温が上がってカロリーが消費される。
 事実。

 夜明け前に膝の裏に光を当てると、翌朝、体温が上がりメラトニンの分泌が減少する=目覚めるタイミングが早まる。
 それも事実……らしい。

 この研究結果は有名だが。実のところ、「皮膚が光を感じるわけがない」という反論も多い。さらにはだったらまったく視力を持たないひとでも時差ボケになるのはどういうわけだという再反論で、よくわからなくなる(それは単に、目が見えなくてもよその国の生活リズムが違うところに迷い込むのだからリズムが崩れるのではないかという再々反論は可能だが)。

 しかし、ここでどうでもいい問題がある。皮膚が光を感じない説を唱える研究者たちの実験は、被験者に厳重に目隠しをしたら効果がなかったということなのだ。それってすなわち目から光を受ければ事実として翌朝の起床シフトが早められるということ。だったら皮膚が光を感じるかどうかは、時差ボケを予防したいひとにとっては、どうでもいい。

 光を浴びよ!!
 さすればあしたは、朝型になれる。

 そして前述の通り、朝型になれば鬱にならずにすむ。

 このあいだ取り上げた、平田オリザ氏が推奨する、増え続けるこの国の鬱病患者を芸術保険制度で救済しようという話。

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『芸術保険制度』の話。

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 それもいいが、こうしてちゃんと結果の出ている研究論文があるのだから、国は早急にランタンを国民皆配給すべきではなかろうか。

LED

 膝裏でも、視界の隅で眺めるのでもいいから、いつもよりも光を浴びる。そうすればみんな翌朝すっきり目覚める朝型人間になって、この国に気分の落ちこむひとはいなくなる。

 夜型セクシー男女は減るかもしれないが。

(いまこれを書いていてふと思ったが、私は今日も「LED照明は紫外線が出ないので虫を集めないですし壁に飾った絵が色褪せたりもしませんよ世界中の駅や美術館で切り換えが進んでいます」などとセールストークしていたのだけれども。虫を集めないし肌が焼けないLED照明でも、時差ボケは解消できるのだろうか、たしかあの論文はまだまだ発光ダイオードの普及していないころに発表されたものだったから、きっと白熱灯か蛍光灯で実験しているはず。もしもLED照明にはその力がないのだとしたら、太陽を浴びない私が一日のなかで浴びている光って……駅も、職場も、自宅も、この数年で、すべての照明が発光ダイオード化された。これってもしや、さらに私の夜型が進行し、気分が最悪に落ちこみ、朝なんて来るなと願うようになる暗黒未来への布石なのでは。そこの研究者のかた「LED照明でもちゃんと体内時計は調節されます」論文の発表を急いで。気になって眠れなくなってしまう)



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