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『寝る前にオレオを食べるダイエット』の話。



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三ツ矢サイダー発祥の地にたどり着いた。
本当に、偶然に。
ツーリング中にライバル店を見つけたので、
敵情視察(と言いつつ便所冷房目当て)。
そうしたら、その店の裏に三ツ矢の塔。
ひっそりと、ここから三ツ矢サイダー史は
はじまったと記されてあったのでした。
いまもそこに源泉があるんですって。
そう、もとは温泉だったらしい。
炭酸泉というのかな。
それが、飲んでもいけるということで、
飲みやすく甘みを加えてみた。
それが三ツ矢サイダー。
へえ、健康飲料ですね。
最初は「三ツ矢シャンペン」だったって。
でも、シャンパンという商品名は、
ワインでさえシャンパーニュ地方産でなければ、
スパークリングワインを名乗らないとダメ。
ワインでもないのにお話にならん。
で「サイダー」に変更。
サイダーはペリーの黒船に乗ってやって来た。
戦時中は、敵性語ということで言い換えられて、
「噴出水」と呼んでいたらしい。
地面から噴出する炭酸泉を原料とするからか。
いや、敵の言葉だからカタカナ禁止、
とかいうアホの群れですからね。
きっと初めて飲んだとき、
栓を抜く前に振ってしまって顔に噴出、
テメエ撃ち殺してやる、とか。
サイダーのビンに向かってキレたのが語源でしょう。
ところで、当然のことだけれど、
現代では炭酸水は人工的に作られる。
つまりここが三ツ矢サイダー発祥の地で、
いまも源泉が生きているとしても、
その泡も水も、なんの役にも立たない。
役に立たないなら自然に湧き出るものだし、
汗だくの倒れそうなライダーに飲ませてくれても…
と思いながら、自動販売機で三ツ矢サイダーを…
買えませんでした。
売っていなかった。
なんでなんだ、おかしいだろう。
目の前に三ツ矢の塔があるのに、
飲みたくなるのが人情なのに。
最寄りの駐車場の自販機がコカコーラ。
探してみれば、店舗のそばにアサヒ飲料もあった。
でもやっぱりコカコーラの自販機の奥に置かれて、
しかも九割コーヒーで、サイダーはたった1フェイス。
それも私は飲まない加糖タイプだったので断念。
発祥の地で、アサヒ飲料さん売る気まるでなし。
もっと大々的に観光地にしてもいいのに。
不自然すぎるので帰って調べてみたら…
あの塔、三ツ矢資料館として
中に入れた時期もあるという。
その当時、隣に建っていたのはアサヒ系列の店。
いまも、同業種の店が営業しているのですけれど。
アサヒとはまったく無関係の系列。
ああ…せつない話だ。
いまだ戦国は続いている。
三ツ矢サイダーはアサヒビール飲料と名を変え、
アサヒグループは三ツ矢発祥の地を敵にのっとられ。
そして伝説の炭酸水は伝説の地で塔に囲まれて、
だれの目にも触れず、湧き続けているのです。

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 炭酸水が好きだ。
 冷蔵庫には絶えず1リットルのペットボトルが入っている。何本も入れる必要はない。なぜなら、毎日、1リットルは必ずなくなるから。アルコールを割ることもあれば、そのまま飲むこともある。でもなんにせよ朝には一本カラになるので、常温でストックしているものを冷蔵庫に一本入れる。夜までには冷える。日課と化しているので、忘れることはない。だから、とんでもなくイレギュラーなことが起こって朝、炭酸水を入れるヒマがないとか、夜、来客があるとか、そういう事態を想定しても、二本も入れてあれば充分なのである。

 来客といえば、そのために、三ツ矢サイダーを買ったことがある。オールゼロのやつ。うちの料理は客など来るとなれば、ただでさえボリューミーなのに気合いを入れて輪をかけるため、ドリンクくらいはカロリーを抑えようというホスト心であった。

mitsuya

 しかしこれが、余った。
 無糖の炭酸水が大人気。

 感想を聞くと、どうもパンチが足りないらしい。私自身も飲んでみたが、上でも書いたように、そもそも三ツ矢サイダーを飲まないので、もとのとどう違うのかがわからない。しかしまあ、甘い、ということはわかった。汗だくでツーリングの最中で、三ツ矢サイダー発祥の地に偶然たどり着いたときくらいにしか、積極的にいただきたくはない感じだ(あくまで個人の感想です)。

 ところで、その翌日のこと。
 私は、ダイエットコーラの愛飲者でもあり、烏龍茶依存症でもあるので、カラになったダイエットコーラの空きボトルに沸かした烏龍茶を詰めている。ペットボトルの烏龍茶を買っていたら、それで生活が苦しくなるというくらいに飲むので、休みの日には、巨大な寸胴で10リッターくらい煎れる。それをひとりで飲んで、一週間もたない。そのうえ一日に1リットルのソーダと嗜好品としてのダイエットコーラ、職場ではふつうに自販機で買ったものなども飲むので、たぶん私の肉体の大半は水である。

 ともあれ、なんの気なしに、いつものように、洗って乾かした1.5リットルの空ペットボトルに烏龍茶を詰めた。

 後日。

「うっ!!」

 まずい。烏龍茶、腐った?
 吐き出して、まじまじと見た。
 で、気づいた。
 その、あと味。
 ペットボトルの形状。

「サイダーの残り香だ……」

 そうなのだ。
 ダイエットコーラと同様に洗って乾かした。同じ行程を経たにもかかわらず、コーラではきれいに洗い落ちている飲料臭が、サイダーでは残りまくっている。口に入れた瞬間に気付くくらいに。

 しかたなく、1.5リットルの烏龍茶を流しに捨てた。

 ふうん。まあ、サイダーは香りが命というところはありますものねえ。香料がきついのかなあ。なんてことを考える。でもなあ、なんか甘い感じがしたんだよなあ……

 三ツ矢サイダーオールゼロに使用されている甘味料はアセスルファムKである。これは以前ここでも書いたように、アスパルテームにかわって、最近は主流のカロリーゼロ甘味料。

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『アスパルテーム煮』の話。

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 アスパルテームは、フェニルケトン尿症の患者には禁忌。

 私は薬屋でもあるので、ひどく退屈な市の講習会に加え、製薬メーカーの講習会や、法的に定められた研修などへ毎年のように参加しなければならないのですけれど。そういった講習で、フェニルケトン尿症などという病名がクローズアップされたのは、ごく最近のことである。というか、クローズアップされたところで、どうしろというのか。添加物としてアスパルテームの入った商品を買おうとしているお客さんに、あなたはフェニルアラニン代謝異常症を患っていますか? などと訊けと? だいたいアスパルテームは、医薬品ではない。対面販売の義務などない。ダイエーのダイエットコーラ売場で、それを手にする全員に訊けって? 自動販売機はどうするんだよ。

 無理である。
 そこで、アスパルテームは使われなくなってきた。かわって主流となったアセスルファムKは、以前の記事で煮物も作っているように、熱しても甘いし、飲んでもそのまま排泄される。大丈夫だ気にするな(などということを軽々しく口にするなと、最近の講習ではひどく言われる……それで思い出したが、今年の講師の先生方が決まって「STAPのあれはね……」と話したがるのは、実に印象深い。異口同音な感想を述べるのだ。彼ら曰く、ネイチャーだろうがなんだろうが、発表される論文の大半は次年度の予算を獲得するために無理やり書いたものであって、ノーベル賞受賞者の過去の論文だって嘘っぱちだったことがわかったりするものなのである。論文は検証されるために発表するものであり、その過程で新たな発見が生まれることだって多いのに「STAP細胞が存在しない」などという検証不可能なことを検証しているのはわけがわからない……という。みんな怒っている。理研にじゃなくて、マスコミの報道姿勢に対して、なのですね。虚も実もありながらなんやかんやでうまく回っていたのに台無しにしやがって、という彼らの怒っている方向もおかしな気がして、部外者な身で聞いていると、それがまたコントのようでおもしろい。ある意味、ヲタクなんでしょう。ヲタクな思考のひとたちの、わけのわからんいきどおりは、奥深い笑いをかもし出す)。

 沸騰しても壊れないし、地上最強のなんでも食ってしまう生き物、人類の消化器官にも吸収されない。そんなアセスルファムKの「甘さ」を、私の舌が残り香として感じた? イヤ、でもだったら、ダイエットコーラもいまやアセスルファムKの申し子なのである。

 なんか気持ち悪い。

 で、調べた。

 なんのことはなかった。
 私が健康食品の講習をちゃんと聞いていなかっただけだ。

 テキストには、ちゃんと書いてあった。

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●栄養表示の表示基準

 熱量、脂質、飽和脂肪酸、コレステロール、糖類、ナトリウムについて「低」、「カット」、「ひかえめ」、「ゼロ」、「ノン」または「ロー」、「オフ」などを強調して表示する場合は、基準値以下の含有量であること。

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 つまるところ、オールゼロは、ゼロではない。
 基準値以下の含有量であること、というのは逆に読めば、基準値以下であれば含有していてもかまわないということに他ならぬ。
 具体的に規定では、100mlで5キロカロリー以下ならば、ゼロ表記できる。

 ……けっこう、ゆるい印象。
 だってそれって1リッターで50キロカロリー。

 ナビスコオレオが9枚入りで480キロカロリー。
 つまり一枚、ほぼ50キロカロリー。

OREO

 栄養表示基準は、健康増進法で定められている。
 もうそのものずばり、メタボリックシンドローム対策であり、デブを痩せさせて医療費を削減するぜベイベーな計画なわけですが。

 カロリー管理のために、炊いた玄米を170グラムに小分けして冷凍している私などが、三ツ矢サイダーオールゼロの味が気に入っていたら、毎日1リットル飲む炭酸水をそれに置き換える可能性はまったくもってあり、そこで私がググったりしなければ、私は知らずに毎日寝る前にオレオを一枚食べて寝て、食べていないのに痩せないっ、と世を儚んで……

 ということだって可能性はゼロではないですよ、いやマジで。
 軽々しく大丈夫だ気にするな、と言ってはいけないのです。
 国が定めた講習で、私はそう習ったのに。
 なのにその国は、オレオ一枚くらいはカロリーゼロだと書いて良いと言う。それも健康増進法にのっとって、医療費削減のために痩せるべしとされているひとたちに。気にするなと言う。

 ゆるい。

 残り香の問題が解決していないのはどうでもよくなってしまったのですが、ついでなので調べてみたら、さもありなん。コカコーラ社のゼロは本当にかぎりなくゼロに近いコンマいくつという世界でカロリーが存在するのですが、三ツ矢サイダーオールゼロ。これ、公式に100mlで2キロカロリーだそうです。残っていたのはその甘さ。たぶんこれは断言してもいい。

 まあ、だから、炭酸水好きの私にとってはどうでもいいんですけれど。せっかく発祥の地にたどり着いて三ツ矢サイダーが飲みたくなったのに、自販機にはオールゼロがなくて、でも帰ってきて調べたら、ゼロはゼロじゃなくて。だったら、ということで。

 飲みきりサイズの250ml缶を一本飲んだ。
 オリジナルのほう。甘いの。
 ちゃんと冷やしたのでおいしかったです。

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 飲む温泉、なんですものね、もともと。
 癒されるために、たまに思い出したように飲む。
 そういう飲み物であるという風情が似合う。
 アメリカンプロレス観ながらガンガン飲もうぜ、というペプシやコカコーラとは違うのです。今も昔もひっそりと湧き続ける、夏の暑い日に、ふと想い出す、特別なシャンパンであってくれたほうが、日本人、関西の誇り。

 だいたい温泉がゼロをうたうって時点で、コントみたいです、それも。
 同じアサヒ飲料さんに、100年タンサン、のコピーで売るウィルキンソンブランドがあるので、差別化を図るために三ツ矢サイダーブランドは甘い、というのは外せないのでしょうが……意外にお酒の席で、三ツ矢炭酸水、なんてブランドがあったら焼酎割ってみたいなあ、と思うのは私だけでしょうか。少なくとも、うちのホームパーティーでは、オールゼロが甘くないほうが売れたのに、という感触だったのですけれども。

 公式サイト見て知ったのですが、三ツ矢サイダーのトクホ商品なんかも出ている模様。うーん。だから、なんか違う。そもそもコーラのトクホって、毎日コーラをガブ飲むひとがいて、そこに食物繊維を加えることでヒットしたのだけれど、三ツ矢サイダーを毎日欠かさないという中毒者がまずいないと思う。

 大地から沸き出した和のシャンパンという身の上を、生かしきれていない。ガブ飲みされるコーラになりたいのでしょうか、三ツ矢サイダーは。売れるって大事なことですが。それこそそっちは別ブランドにまかせて、ガラス瓶で桐箱に収まって伝統と伝説の噴出水、その名も三ツ矢、というような箱入り娘で育てたほうが、似合うのにな。

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