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『フッ素樹脂加工を再生する代替案としてのシリコン樹脂加工アルミホイル』の話。






 以前に南蛮漬けのレシピを書いたとき、最近はこればかり使っているんですよと鉄フライパンをご紹介申し上げたてまつりあげました(間違った謙譲語)が。

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『基本の鶏南蛮漬け』のこと。

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 いちおう、うちにもテフロンとかセラミックの表面加工が為されている調理器具はある。まあ、おもに妻が使うばかりで、私はやっぱり鉄フライパンでなんでもこなすことに偏執症めいたこだわりを持っているわけですが。

 ホットプレートばかりは、鉄板を選ぶ気にならない。

 油の使用を躊躇するタチではない。でも摂取するのはともかく、飛び散る油が好ましいわけがなく。プロレス観ながら食べたい私にとって、目の前にあるホットプレートからのぼる湯気さえも邪魔。そんななので、基本、ホットプレートは保温器具。お好み焼きはフライパンでガスで焼いてからホットプレートへ。焼き鳥もオーブンで焼いてからホットプレートへ。

 ただ、それだけは、ホットプレートで調理する。

 餃子。

 よく作ります。
 鍋のシーズンには、鍋やったら餃子みたいな。というのも私が晩ご飯を酒のつまみと認識しているために、湯豆腐を柚子胡椒でつつければそれで満足で、白菜が消費されないため。

 よく作ると言っても、毎週なんてわけではない頻度です。が、あるときからホットプレートの真ん中あたりが、焦げつくようになってきた。どうやらフッ素樹脂加工の限界点に到達してしまったようなのです。その後は加速度的に、油を多めに入れても、むしろ荒れたフッ素樹脂加工のせいで油が本領発揮できず、事態は解決しないという泥沼に。

 フライパンなら買い替えます。
 でもなあ。そのホットプレート、たこ焼きプレートもついているんですが、そっちはぜんぜん平気。もちろん本体の機能になんら劣化はない。ただ、平面ホットプレートの中心部が、お好み焼きでは問題ないものの、餃子だとどうにもならないくらいに、滅亡している。

 うーむ。
 買い替えたっていいんですよ。
 ただ、もともとテフロンとかフッ素とかセラミックとか、そういうフライパンに好印象を持っていない鉄フライパン愛好者なので、加工が一部剥げたから壊れていない機械を買い替えるというのが、気に入らない。

 買い替える前に、考えてみよう。
 クッキングシートはどう?

silicone

 オーブンで使えるのだから、ホットプレートでも使えるはず。

 やってみた。
 両面シリコン樹脂加工。
 ホットプレートにも、餃子にも、もちろんくっつかない。
 ただ、加工されているおおもとが、紙。
 説明書きにも書いてありました。  
 フライパンで使うなって。

 結果、焼けないことはないのです。
 ただし、餃子を焦がすことができない。
 弱火でじわじわ焼いていっても、餃子が焦げる前にクッキングシートが焦げ出します。仕方ないので、餃子救出。あらためてクッキングシートを取りのぞき、そこに餃子を戻しました。

 焦げていないとはいえ、裏側がすでに焼けているので、傷んだフッ素樹脂加工のホットプレートでも、くっつきはしません。だがしかし、駄菓子菓子です。こんな作業を毎回するのでは、ホットプレートで餃子を焼く意味がない。いっぺんに手間なく大量に焼けてこそなのであって、入れたり出したりするなら、お好み焼き同様、何度かにわけてガス火でフライパン焼きしたのを、移し並べればいいのです。

 やってられない。
 そんな苦悩の私は、自分がすでに近未来のSF世界に生きているのだと気づけていない大戯け(おおたわけ)野郎でした。

 二十世紀にはクッキングシートにそんなブリリアントキュートな妹はいなかったように記憶しているのですが、いまではクッキングシートの箱裏に姉妹品として、こんなのが載っている。

silicone

 旭化成さんの『クックパー』はどこの店にも置いてあります。もちろんそちらをチョイスで問題ないのですけれど、同じような商品で、もう少しお安いものが各社のPB商品として販売されていることも。それだけ普及が進んできたということですね。ちなみにあとで載せる写真に写っている星印が書いてあるほうが表のシリコン樹脂加工アルミホイルは西友さんのもの。10メートルで200円を切ります。

 そうです。シリコン加工アルミホイルは、裏表がある。安価とはいえ、単純にアルミホイルの倍の値段がするそれを、両面加工すればさらに倍の価格になりますから、仕方のないことです。この点だけ、両面くっつかないクッキングシートとは違っているので、特に今回のように餃子を焼いたりするときには、多少の気配りが必要。

 餃子のレシピは、こちらを参考に。

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『肉なし餃子を冷凍庫に詰め込む』の話。

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 もちろん、おからでなく、豚肉でもいいですし、合い挽きでもいい。今回の私は、鶏ミンチに刻んだ大葉と青ネギも加え、味つけは貢ぎ物にいただいた牡蠣醤油なる調味料のみにいたしました。

Oyster soy sauce

 あ、白菜刻むの面倒なので、フードプロセッサーを使いましたが、シンの部分だけは包丁で刻むことをお勧め。すべてをフードプロセッサーで作ると、餃子の王将さんのそれのような餃子になります。あれはあれで美味いものの、なめらかな具ってのはラードが入ってこそ愛せるもの。家庭で鍋の残りの白菜を消化するようなベジタブル餃子の場合、多少、歯ごたえのある具材を混ぜ込んだほうが良いです。刻んだタマネギとかも良い感じ。

 そのうえで。
 さあ、作ってみましょう。

Hotgyoza1

 餃子に羽根を作るため、大さじ一杯の薄力粉を400ccの水に混ぜ、ホットプレートに並べた餃子たちの合間に流しこみます。この際、気をつけるべき。薄力粉を使うにせよ、水やお湯だけにせよ、多少、餃子の裏にごく軽く焼き色がついた状態まで持っていってから、投入すること。

 あとは蓋をして保温よりもちょっと強火なところにダイヤルを合わせ、水気が無くなるまで放置。

 我が家の愛用ホットプレートよりも、ホイルのサイズは縦も横も小さい。横は、フッ素樹脂加工が剥げてダメなのは中心部分だけなので、端っこのはみ出た部分にあえて敷く必要がないため、自分で短く切っているのですが。油もいらない。ただ、この状態で水を注ぐと、ホットプレートとアルミホイルのあいだに、餃子の皮から溶け出した小麦粉成分や、わざわざ溶いた薄力粉などが、浸透してしまう。狭いところに小さい子は入っていきたがる。毛細管現象と呼ばれるものでもあり、単なる重力のなせるワザでもある。

 前述のように、シリコン加工アルミホイルは、裏面が加工されていない。なので、低温からじわじわと挟み込んだ小麦粉成分を煮詰めていくと、餃子は簡単にシリコン加工面から剥がれても、食べ終わったあと、ホットプレートにアルミホイルが貼りつくという事態になりかねません。小麦粉を弱火で煮詰めること、それすなわち、糊の製作過程ですから。

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『小麦粉糊で障子を貼ってみよう』のこと。

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 ですから、隙間に流れ込む前に小麦粉成分が焼き固まる程度には、ホットプレートが熱せられるのを待つのがおりこうさん。

 お気をつけいただきたいのは、ここだけです。
 これにより、ほら。
 夢のように食べやすい餃子の群れ、群れ、群れ、ばっきゅんばっくんむしゃごっくん。 

Hotgyoza2

 ごちそうさま。
 ありがとう、シリコン樹脂加工アルミホイル。
 二十一世紀に餃子を食べてよかった。

 だったら、フッ素樹脂加工の剥げたフライパンに敷いて使えばフライパン再生? いえいえ。それはあまりお勧めしません。ひと月ほど毎日、これで自炊すれば、安い新品のフッ素樹脂加工フライパンが買えてしまいますので。あくまで、よく作って月に三回のホットプレート餃子とか。そういうものに使うならば、これは素晴らしい製品です。
 科学の勝利と言ってよいでしょう。
 神のおぼしめしと表現してもよいくらいです。

 ところで、シリコンを水で茹でるかのようなこの調理法、危険性がないのかという意見のかたもおられましょう。シリコンといえば、ノンシリコンシャンプーなどというものも流行っておりますが。要はシリコンというのは離型剤。型からスルリとモノを抜くための用途で有名です。

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『珪素弁当』のこと。

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 シャンプーに入れるべきではない、という議論も、シリコン配合だと髪をコーティングしてしまって餃子もこびりつかないさらさらつやつや具合になるため、トリートメントなど外部からの栄養が侵入できなくなる、というところが論旨になっていることが多い。

 すなわち。
 シリコンはなにものにも侵されない。
 言ってしまえば、アセスルファムKの議論に似ている。

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『アスパルテーム煮』の話。

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『アセスルファムKは、消化されずにそのまま排出されるという。アスパルテーム摂取強化月間とはいえ、さすがの私もこれは怖い。だいたい、人工的に作った甘みなのに、熱を加えてぐつぐつ煮ても問題ないという、その強固さには、動物としての危険を察知する本能が働いてしまう。』

 などと私は書いているが、いまやその人工甘味料は、あらゆるカロリーゼロ飲料で使われていると言っていい。血糖値を上げないということで、薬局薬店でも指名買いされている。上の記事は七年前のものですけれど、いまでも我が家の冷蔵庫にはダイエットコーラが常備。この七年で私の体重に増減はない。しかし摂取量からして、もしも私の飲むコーラがカロリーゼロではなかったとしたら、いまごろ筋肉ではなく脂肪でヘビー級に到達する体重になっているはず。

 ダイエット甘味料も、シリコン樹脂も、体内に入れば、そのまま出ていく。なにものにも侵されないからである。しかし、なにものにも侵されないようなものが、日々体内を通過しているというのは、いわゆる花粉が多すぎて人類の肉体が花粉を敵だと認識して誤作動するようになったそれと、同様の誤進化を生み出してしまうのではないか、という話も聞く。その懸念に対しては、私も、そういうことはありうるかもなあ、と言わざるをえない。

 しかし、いまのところ、私の価値観によるならば。
 吐くほど飲んでも太らないダイエットコーラを選択せずに、毎年ジーンズを買い替えるような生き方が有益だとは思えない。
 そして。

 いちど、フッ素樹脂加工が真ん中だけ剥げたホットプレートで、油をたっぷり使って焼いてもこびりついた餃子を、一秒たりとも目を離したくない試合がテレビで流れている前で、がりがりと小麦粉の焼けた羽根を飛び散らせながら、剥がして食ってみるがいい。

 ストレスで病む。
 実際、私は、ホットプレートを罵倒した。
 スイッチの入り具合によっては、買い替える前に両手で膝に叩きつけてホットプレートをへし折り、両手両足に火傷を負い、壁には飛び散った餃子がへばりつき、家族はこの世の終わりが来たと泣きわめいていたことだろう。
 これではいかんと、この生き方を選択したのである。

 私はシリコンと生きる。
 この先、なにかあっても、私のせいだ。
 ともあれ今夜、餃子をきれいに食べたい。
 油がなくても羽根つき餃子が箸でひっくり返せる。ストレスフリーな適当餃子人生。ビールとプロレスとホットプレートいっぱいの餃子を前にして、生きている意味を考える必要などない。

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