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『どろ焼きレシピ』のこと。



Doroyaki

某お好み焼き店で出されている。
姫路名物「どろ焼き」という。
ネーミングはイマイチだ。
というのも、聞いて想像するのは、どろっとした生地だが、
むしろ、その店の通常お好み焼きの生地こそがそういう感である。
この料理は、もっとやわらかい。
店も認めているが、これは明石焼きである。
なんとダシまでいっしょに出てくる。
あのあたりの海の町で生まれた私にとって、
明石焼きはタコ焼きとは別物。
もちろん、家でタコ焼きするときにもダシは必須。
しかし前にも書いたが、
生地は明石焼きよりもタコ焼き風。

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『たこ焼きの配合』のこと。

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入りまじっている。
ちなみに赤穂方面は父の故郷だが職場はずっと大阪で、
母は広島のそれも奥まった牛農家の生まれであり、
私は、お好み焼きも大阪と広島の折衷案だったりする。
キャベツやネギは生地にまぜない。
でも、生地はたっぷり厚めに焼く。
つまりは美味ければいいのである。
私は私の味が好き。
で、この、どろ焼きだが。
キュートな逸話がある。
某お好み焼き屋の店主が子供に泣かれた。
「ぼくお好み焼きなんてキライッ。
タコ焼き食べたいっ」
教育のなっていないガキである。
姫路の家庭には、大阪のように
一家に一台タコ焼き器があったりしない。
しかしまあ、お好み焼き屋だから材料はある。
というわけで。
店主は明石焼きの生地を作ると、鉄板で焼いたのだという。
つまりこれは、でっかい明石焼き。
重力に負けてつぶれているが、気持ちは球体なのだった。
スプーンですくってダシにつけて食べる新感覚
とか店のPOPには書いてあるけれど、
どろ焼きを頼んでスプーンがついてきたことはないので、
マヨネーズ同様、頼まないと出てこないものなのかも。
(多くのお好み焼き屋でマヨネーズがテーブルになくて、
声をかけてと貼り紙がしてあるのは、やっぱり、
マヨは言うても邪道やけん、という認識によるのだろうか)
ええ、最初っから「某」お好み焼き屋
なんていう書き方をしているのは、
私は、店のウリのどろ焼きを、
積極的に人に勧める気はないからです。
私のタコ焼きレシピでさえ、ダシ一リッターに対し、
小麦粉がカップ一杯ほど。明石焼きはさらにダシ割合多め。
どろ焼きも言わずもがな。
大きな具が入っているわけでなし、
推定小麦粉量50グラムといったところでしょうか。
薄切り食パン一、二枚程度のもの。
ぜんぜんおなかに溜まりません。
お好み焼き屋に行って物足りないとかあるかー。
ビールのアテにも、なんかねえ、とろんとしていて。
茶碗蒸しをつまみにしろって言われているみたいで。
けっきょく、これは大人数で鉄板を囲み、
「いろいろたのんでみようか?」
という場面でだけ頼むべきものです。
もしくは、お好み焼き屋でタコ焼きが食べたいと泣く
しつけのなっていない子供がとなりにいるときにだけ。
そう、どろ焼きは教えてくれるのでした。
タコ焼きの丸さには意味があるのです!!
タコ焼きはつまみになりえます。
だって丸くて小さいから、つまめるのですよ。
単純な真理を、不細工な、どろ焼きに見る。
私はネギ焼きにキムチ豚トッピングでお願いいたします。
もちろんソバも入れて。鶏唐もあるの?
じゃあそれも。大ジョッキおかわりで。

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 とはいえ、食べた以上は身につけたいもの。
 記憶の残っているうちにトレースします。

 どろ焼きの作り方。

 もちろんいつものごとく、簡略の極限を目指して。
 私の食べた感じ、おそらく長芋もベーキングパウダーも入らない、正統明石焼きの分量で生地は作られていると思われました。で、ひかえめながら各種調味料で生地自体に味をつけ、ダシにつけて食べるのが本道。けれども、休日のおやつにダシ汁とか上品すぎるので、今回のレシピでは生地に味をつけず、ソースと青のりでいただくことにします。

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○材料

水 カップ1(200cc)
ダシの素 小さじ1/2
卵Lサイズ 1個
薄力粉 大さじ2

 具は適当。
 今回は実験的おやつサイズということで、千切りキャベツに冷凍コーン、ニラに紅しょうが。本格的にビールのあてにするなら豚バラとかベーコンとか入れたいですね。

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○作り方

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↑生地の材料をあわせ、泡立て器でしゃかしゃかしたところに、具材投入。これ固まるのかよ、というような、トロミなどまったくないミルクセーキに具を沈めた的状態ですが、これでいいのです。

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↑熱めに熱したフライパン(コンロのセンサーが反応したので250℃くらい)に、分量外の油大さじ1をたらし、塗りひろげたら、まず生地だけをどぼどぼ入れます。

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↑30秒経ったらば、まんなかにボールに残った生地のからんだ具材を置く。このあとじっと我慢です。触ったら失敗します。相手は壊れやすい、やわ肌の色白くんだと認識しましょう。クレープを焼くように、即座に固まるほど薄力粉を入れてはいませんから、生地が具材をくるめるようになるためには、「焦がす」必要がある。逆説的には、焼きすぎて固くなってしまうことはありえませんので、焼けた端がめくれあがって、成形できる状態まで中火から弱火で見極め続けてください。というか、焦がさないかぎり、この分量の生地がバタービーターで返せるようになるはずがありませんから、端をつついて崩れるうちは傷をひろげないように接触厳禁。

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↑あとは具材を包みこむように形作るだけです。むずかしそうですが、しっかり焦げ目つくまで焼くことだけ気をつければ、少なくとも私は、はじめて作ってこのカタチにできました。

Doroyaki7

 そして食べるだけ。
 完成です。

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Doroyaki8

↑食べはじめたところ。

 お店のように、スプーンやレンゲで食べたほうが食べやすい、みごとなやわ肌。スプーンですくってだし汁につけて食べるスタイルをとるなら、キャベツはみじん切りがいいかも。まあ、なんにせよ、きれいに食べることはむずかしい食べ物です。パーティーで出すより、ふたりきりの休日のおやつで彼に作れば「熱っ、うわ、くずれた」ごめんテーブル汚しちゃったよ、とか、もうほっぺたにまで生地がついていてるじゃないくすくすっ、みたいな幼い一面を見られる料理であります。箸で食べるなら、最終的にすするしかないですから。作る相手は選びましょう。

 ひとりおやつとして作ってみるなら、店で食べたときと同じ感想。ファミレスのランチでごはんはかならずラージサイズを頼むくらいのガタイの人(私)の場合、上記レシピのどろ焼きを食べて三十分で空腹感を取りもどせます(笑)。考えてみれば、実質、卵一個と、小麦粉30グラムですから。上にかけたお好み焼きソース(って砂糖が主成分なんですよ)のほうがカロリー稼いでいるくらいです。

 というわけで。
 作ってみましたが。
 感想は変わらず。
 同じ材料があれば、ふつうにお好み焼きを焼きます。
 あえてどろ焼きを食べる理由がない。
 やはり逸話の通り、これはタコ焼きが食べたいのにタコ焼き器がないというシチュエーションで目先を変えて子供を泣きやませるための料理なのです。だとすれば、タコ焼き器がありすぎて困るくらいな大阪地区の場合、一生、あえて食べる必要性がありません。
 姫路にもタコ焼き器が普及していれば生まれなかった名物。
 と書いてみると希少価値が高そうですが、これも作ってみればわかることに、お店の側からとっても、明石焼きなら五人前くらいの材料を使わないと冒頭写真サイズのどろ焼きは作れないのに、焼くのはじっくり待つ必要があるわ、だからといって明石焼きの五倍の値付けができるわけでもなく。
 そりゃあ、本家から派生してほかのお好み焼き屋でも常設メニューになって姫路の名物から全国区へ……なんてことにならないはずだなあ、と納得なのでした。

doroyaki

 泣く子のために鉄板で明石焼きを作ってみせた。
 その物語を食べる料理です、これは。
 美味いまずいっちゃあ美味いんですが、だがしかし。
 壊れやすくて強く愛しすぎることができない。
 食感通りのメニューなのです。
 どろ焼き。

(余談ですが。
 今回のどろ焼きがのっかっている鉄板は、去年、牡蠣を焼いていたのと同じダッチオーブンの蓋です。

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『牡蠣を焼く』のこと。

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 ステーキ皿なんて目じゃないくらいに分厚い鉄の板ですから、食べ終わるまで熱々(湯気がすごかったので、今回の写真は冷ましてからソースをかけて撮りましたが)。普段の料理に使いはじめたら、使わない週はない。ほんとダッチオーブン最強。わたくし的には、どちらも家にないなら、タコ焼き器よりも、一家に一台鋳鉄ダッチオーブンを勧めたい)

doroyaki

↓なんちゃってお好み焼きを作るゲーム。
 iOS用。おひまならどうぞ。





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