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『オッド・トーマスの受難の販促活動とトリクシー・クーンツのための祈り』のこと。



 ちょっといま別の大長編を読んでいる途中で、
 まだページを開いてもいないわけですが。

 『オッド・トーマスの受難』

 発売されました。

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『オッド・トーマスの霊感』の話。

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 ↑これの続編。
 シリーズ二冊目。
 まだまだ続くシリーズです。
 今度こそ、このシリーズが滞りなく邦訳され尽くすことを望んでやまず。
 ハヤカワさんですし、大丈夫でしょうが。
(ていうか、クリストファー・スノーのシリーズ、どこか別の出版社で出しなおしてくれませんかね。いらないんでしょアカデミー出版さんは。第一巻の後ろに次巻予告まで載せておいて出さないって……それが問題にもならないって。私はたったひとりでも死ぬまで言い続けますよ)

 とりあえず買っておきなさいって悪いこと言わないから。
 なに?
 まだ『霊感』も読んでいない?
 なんてこったい。
 小説というジャンルを独自の信念を持って泳ぎ続けてきたレジェンド・ディーン・クーンツが、もうそのテクニックが超絶すぎてマジカルにさえ思えてしまうまでの空中殺法をはなつ、このシリーズ。ちょっとさあ、私ってヤツが信じている宗教の、得体の知れない聖書だと思ってでいいから読んでみて。あなたがあした自殺しようとか思っているなら、それはとめないから、読んでみて。
 きっと、生きる気になる。
 クーンツ好きな悪人はけっこういると思うんだが(笑)。
 クーンツ好きな人は、自暴自棄って言葉を無視して生きている。
 正義も悪もどうでもいいが、ヒトは希望なくして生きられない。
 そして希望とは、ディーン・クーンツの新刊である。

FOREVER ODD

(クーンツとは関係ないが、始末屋ジャックの新刊も出てんだよなあ。こっちはまだ買ってもいない。吸血鬼小説の金字塔『ザ・キープ』でも有名なポール・ウィルソンですが、初期のクーンツ作品と比べるヒトも多い、始末屋ジャックのデビュー作『マンハッタンの戦慄』は、未読ならぜひ読んでみて。なんかねえ、古いシリーズのルパン三世好きな人にもお勧めしたい感じです。モダンホラーって映画化するとクソになる、というクーンツの歩んだ道を、ふたたび歩んでいるウィルソンを見ていると、クソでも低予算でなんだかんだと映像化されたクーンツが、幸せだったような気にさえなってくる。B級ホラーは小説というジャンルでこそ美しいんだよな。夢から出てきたブギーマンはどうやっても滑稽なんだよ)

 それはそうと、クーンツ・フリークとして無視できない出来事が、今年はあった。
 「息子」オッド・トーマスの公式サイトに続き。
 愛犬……いや、
 「娘」トリクシーのサイトが作られたのである。

 数多くのペンネームを使いわけてきたクーンツは、いっしょに暮らすゴールデンレトリーバーの名を冠しても何冊かの本を書いているのだが……

 彼が、そして彼の妻が、その愛犬を喪ったのは少し前。

 あの犬バカ・クーンツが、あれほど溺愛してきた「娘」トリクシーを喪い、もしかしたら筆を折るのではないかとまでファンは思った(事実、ひと月ほどは書けない状態になったらしい)。しかし、そんな予測は、愛と正義の人の前では、まったくの見当外れだったということが、このサイトの開設でわかったのである。

 クーンツ好きのひとりとして、うれしかった。
 トリクシーが、ここに生きている。
 クーンツの書く文章、撮った写真。
 どれもに、希望しかない。

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 私は、彼女に言いました。
 みんなが自分の子供を愛すのと同じくらい、
 必死に、私たちは、おまえを愛したよ、と。

 そして彼女は、その魂が、よりすばらしく、
 よりふさわしい場所で目覚めるための、
 永遠ではないが、長い眠りに落ちたのです。

(中略)

 彼女はマジカルクリーチャーでした。
 これから、私は彼女に関する本を書くつもりです。
 神が許すならば。


 ディーン・クーンツ
『トリクシー・クーンツ』公式サイトより意訳)

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 「God willing」は、「もしできるなら」と訳すのが本筋だろうけれど、私はきっと、クーンツは読んで字のごとく「神に許されるなら」という意味で書いたのだと思う。
 愛するものの死でさえもが、書くことのきっかけになってしまう自分に、少なからず罪悪感もおぼえるのだろうが、それでも、神に問いながらも。
 彼はそれを使命だと考えている。
 愛犬の死によって、自分が見た命の輝きを、書くことが。
 
 このひとは、書き続ける。

 神は許すどころか、推奨するだろう。
 少なくとも、ここに、彼の言葉によって世界を照らされている、私みたいなのがいるのだから。
 ああ神よ、非宗教のくせに神を論じる不道徳をお許し下さい。
 でも、私は、師ディーン・クーンツが好きなんです。
 牧師様の声が聞きたいという動機だけで教会に行くのは、罪ですか?



(このシリーズも邦訳して欲しい。すべての犬は、しあわせを実現する方法の秘密を知っている、とか。けっこう日本人好みの内容だと思うんだが。まず『オッド・トーマス』が売れないと、なんだ、このカツラのおっちゃんだれ? ってなるもんなあ。ほら、あなたもいますぐだれかに首輪をつけてもらって無償の愛で御奉仕するのです。そこにしか幸せはないのです。さあケツを出して這いつくばれ! 尻尾を挿してやるぜ! とかいうテンションで書いていいものなら、私が訳すのだが(笑)。ああごめんなさい神さま、ちょっとした冗談ですってば)

 マジッククリーチャー・トリクシーが、クーンツに与えた魔法のかけらを、私もたっぷりと与えられてきた。感謝したい。彼女の魂が、どこかとてもきれいでやさしい場所へ、たどり着きますようにと、祈ります。そして、ディーン・クーンツ夫妻の、永遠の守護天使となってくれますように、願います。願わなくたって、たのしくはしゃぐ逝ってしまった娘の絵本を書く彼を見ていれば、いまでも彼女のマジカルなのは続いているんだと、わかりますけれども。

 クーンツの小説に、ゴールデンレトリーバーが出てくるたびに私は、彼の家で、彼が書くのを見つめる、彼女を想像していた。それはたぶん、新しい犬をクーンツが飼っても、これからも、私のなかでは変わらないと思う。公式サイトの、たくさんの写真を見て、よけいにイメージが補強されてしまったしね。

And, I love you.
Great magical creature
Trixie Koontz
Thank you!!!!

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