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『緑の世界を侵して走る』の話。

 バイクの話になったので、続けてみる。
 今年は、バイカーにとっては大変な年になりました。

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『カワサキモータース Motorcycle 製品ラインナップ』

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 生産終了モデルの嵐。
 カワサキのアメリカンに乗っているのですけれど。
 例にもれず、カワサキさんちのバイクたちも、軒並み排ガス規制をクリアできずに生産中止。
 もちろん私の乗っているのもアウト。

 規制といっても、新車として発売できなくなるということなので、別にこれから走れなくなるとか、中古でも買えないとか、そういうことではないんです。でもね、新車で買ってもうすぐ五年。コケたこともないので傷もなく、新モデルが出たら売って乗り換えるかなというくらいに気に入っている(カワサキのバイクが、ということです)のですけれど。どうも今回の排ガス規制、厳しいらしい。

 量販店でカー用品を日頃売っているのですが、担当のかたと呼ばれて行ってみたら、三人に一人はバイクのオイルが2ストか4ストか教えろということで。またやっかいなことに安い2ストロークオイルのメーカーがパッケージに「スクーター用」とか書くのでまぎらわしいのですけれど、数年前の排ガス規制から、燃焼効率の良い4ストロークエンジンにスクーターもほとんど切り替わっています。というわけでそもそもそういう質問するひとは最近スクーターを買った可能性が高く、だったら2ストの可能性はぐっと低い。ちなみにオイルが減っていくのが2ストです。4ストは車と同じ、循環しているだけなので減りません。つまり、いまやスクーターも燃料とオイルを混合して使うような白煙上げる農作業機よりも、ほとんど車に近いエンジンを積んで走っているわけです。それもこれも、排ガスをおさえるため。

 しかし一方、むかしは2ストバイクでばりばり走っていた、なんてひとが、ひさしぶりに4ストスクーターに乗ったりすると、物足りなさをおぼえてしまうとか。もちろん白煙が上がらないし、音も静かだってこともあるのでしょうが、技術の進歩で差がなくなってきたとはいえ、やっぱりがっこんがっこん動くダイナミックな2ストロークエンジンのパワーが、4ストにはない。

 車に近づいたのだから、当然スクーターの値段は上がる。
 でも、パワーは落ちた。
 以前はスクーター専門暴走族なんてのもいたものですが、クリーンで静穏な昨今のマシンじゃ奇声もあげにくいというもので絶滅寸前です。

 当たり前ですけれど、排気を良く燃費を良くするために造られたバイクは、パワーが落ちるくせに値段は上がる。
 いままさにスクーターを造らなかったバイクメーカー、カワサキにも時代の波がやってきて、カタログを見ればほとんどの車種が生産中止。なかには昨年発売開始なのに、今年で生産中止などというモデルもあって、政治もモノ作っているひとのことを考えろよなという感さえありますが、地球も青色吐息なので仕方がありません。

 あまり大声で言えることではないですが。
 燃費は上がるが、エンジン性能は落ちる。
 それはすばらしいとよろこぶバイク乗りはあまりいない。
 30キロ制限のあるスクーターとは違います。
 高速道路だって走るんですから。
 だいたい、燃費のこと考えるなら、バイクなんてふざけた乗り物なんですから。
 パワーが落ちるというところこそが大問題なのです。

 メーカーは技術の進歩でパワーは落ちないと言い張りますが、どうやったって排ガス減らす装置のせいで車体重量が増えるのだし、相対的なパワーダウンは間違いのないところ。そしてコストの上昇にともない効率化で不人気車が発売中止のまま後継車が出ず廃止……そもそも趣味の乗り物の側面が強い中型以上のバイクで、ラインナップが減るなんてのは致命的。カワサキアメリカンが全滅のあと、後継が出なかったら私はつぎになにに乗ったらいいのです?
 電動スクーターに乗ればいいんだよね。
 きっとそういうものが主流になってゆくのでしょう。
 けれど電動のモーターで音もなく走るバイクというのは……
 なんかねえ。
 むずかしい時代になってきました。

 まあ実際のところ、地球の温暖化で真夏に死にそうになる率はバイク乗りが圧倒的に高いのだし。
 早朝のトラックだらけの高速でディーゼル車の排気ガスで呼吸困難になるのもバイク乗りだし。
 地球が好きだから、生身剥き出しで走る快感をおぼえるのですけれど。

 きれいな緑色の空気の中を爆音たててパワフルなエンジンのバイクで突っ走りたい、なんてのは。
 エゴイストの発想以外のなにものでもありません。
 規制前の最後のパワフルマシンを買っておこうかどうしようかと悩む。
 そんなやつらは。
 美しい地球のために死に絶えるべき存在なのです。
 まだ生かしてもらっていることに感謝しなくてはいけません。

 ありがとう。

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