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『第36回ウィングス小説大賞』のこと。

第12回 第一次選考通過
     『(タイトル不明)』
第13回 第四次選考通過(最終選考落選)
     『幸せなモノ』
第14回 第二次選考通過
     『哀しみを癒すモノ』
     『ひとなつのみず』
     『僕の泣く声を聞け』
第15回 最終選考通過
     『みぎみみの傷』
第16回 第四次選考通過(最終選考落選)
     『なぁあお』
第17回 第四次選考通過(最終選考落選)
     『兎の瞳はなぜ紅い。』
第18回 第二次選考通過
     『兎はどこに逃げるのか。』
      編集部期待作・一席
     『とかげの月』
第19回 第三次選考通過
     『ふれうるきずに』
第20回 編集部期待作
     『アスプの涙』
第21回 第四次選考通過(最終選考落選)
     『バオバの涙舟』
第22回 第三次選考通過
     『ささやかな旋律。』
第23回 第三次選考通過(最終選考落選)
     『りんゑの宴、ぼくの唇。』
第24回 第三次選考通過(最終選考落選)
     『うさぎがはねた。』
第25回 第二次選考通過
     『愚かしく魔法使いは。』
第26回 第三次選考通過
     『幽閉の銀の箱』     
第27回 第四次選考通過(最終選考落選)
     『幻追い~とかげ~』
第28回 第四次選考通過(最終選考落選)
     『幻追い/リーリー』
第29回 第四次選考通過(最終選考落選) 
     『造形師ディクリード・フィニクスのヒーローな休日。』
第30回 第四次選考通過(最終選考落選)
     『幻追い~三結神~』
第31回 第三次選考通過
     『幻追い/少年鎖骨電光掲示板』
      第四次選考通過(最終選考落選)
     『ゲームの真髄。』
第32回 第四次選考通過(最終選考落選)
     『ルビオの世界にぼくらはいない。』
第33回 第四次選考通過(最終選考落選)
     『恋愛花電 -A.F.L.-』
第34回 第二次選考通過
     『ゲームのよろこび ~人形の回路~』
第35回 第三次選考通過
     『つちのこ、』
      第三次選考通過
     『永遠のシミラルド』
第36回 第三次選考通過
     『サング=エリミネータ』

※回によって最終選考前の選考が第三次であったり第四次であったりするので、最終選考に到達して落選したものはそれを明記しました……してみて気づく、最終選考落選の数の多いこと……

 編集部期待作、二回。
 最終選考通過、一回。
 最終選考落選、十三回。

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 結果も同じ、感想も同じ。
 ちなみに半年前の第35回の感想を書いたのはこれ。

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『ヴァンパイアと冷たい女王』の話。

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 タイトルに『ウィングス小説大賞』と入れなかったので、ググっても古い記事のほうが引っかかってしまって、これはいまや主宰する新書館の公式サイトよりも上位ヒットするうちがそれを売名行為に利用しない手はないということで、今回はシンプルかつ無気力にタイトルつけてみました。SEO対策ってやつです(笑)。ぶっちゃけ、十二年のおつきあいになる新書館さんからは一円ももらっていませんが、新書館とウィングス小説大賞をググってきてくださるみなさまのおかげで年に何本かゲームソフトが買えるくらいにはふところがあたたまる今日この頃です(Amazonギフト券で紹介料を受け取る場合でも雑所得。脱税はダメだぞっ)。あなたの援助によって吉秒匠の引き出しは増えています。ええ本当です。でも強がりです。そんなことでも言っていないと、なにやってんだこの生まれた赤ん坊が恋を知りはじめてしまうくらいの長い期間、私の指先と脳髄は動き続けているのに生み出したのは虚無だけか、という気分になってしまいますので。

 というわけで、今回も私の結果はさておき。
 大賞なし。
 え、佳作もなし?
 編集部期待作もないの?
 いや、驚きませんね、もう。
 新参者のあなたにオシエテアゲマス(セロっぽく)。
 十二年もヤってんのかとあなたは思うでしょうが、その間、いちどたりともウィングス小説大賞大賞受賞者は出ていないのです(私の記憶が正しければ十五年、出ていません)。ちなみに最後の受賞者は新堂奈槻先生です。いまやもうレジェンドとお呼びして良い存在です。大賞受賞してデビューした新人作家が生ける伝説になるくらいの年月、大賞の出ていない賞なのです。余談ですが大賞賞金はずっと据え置き50万円。時給800円で真摯に働けば600時間くらいなので、あした面接に行って三ヶ月で稼げる額ですね。半年に一回の賞で、もはやこの賞金をモチベーション噴火の起爆剤にしている方は皆無でしょうが、私は、もはや永遠のように思える時空間を受賞者皆無な大賞を獲りたいがためにウィングス小説大賞、ヤってます。
 コンプリートっ。
 したいですね、コンプリート。



 残念ながら新堂☆レジェンド☆奈槻せんせぇの新書館ウィングス小説大賞大賞受賞作『テロリスト』は、密林でも画像なしになってしまっています。ちなみに新堂☆レジェンド☆奈槻せんせぇは、受賞を機に改名されていらっしゃるので、発表の段階では別のお名前なんですけれども。新堂☆レジェンド☆奈槻せんせぇの原作がドラマ化されて大ヒットしたときにでも、吉秒匠に訊きに来るといいよトリビア(笑)。

 と、妙にハイテンションに語っていますが、ほんと賞自体に対して語ることが別になく。
 総評でふれられていますが、私も設定は何度か連続して使っています。いま書いているのもヴァンパイアもので『サング=エリミネータ』とキャラも一部重複しています。もちろんまったくの別プロットですが。章立てにして、五百枚くらいの長編として別の出版社に売り込むことは考えていますし、実際に別の出版社の、これまで見なかった場所で私の名前をごらんになったかたも多いでしょう。さすがに十五年出ない大賞は、もう何十年か出ない可能性が皆無ではありませんから(本当にそう思えるから怖い怖い)。

 今号の、月雪颯火さんの作品を読んで、つくづく思ったのですが。編集部の思惑がよくわかりません。この設定でありキャラ立ては、ビーンズでありビーズログ(つまりは私がまったく手も足も出ない男子禁制の地域)に分類されると思うのですが、だとすれば、描き込みこそかなめの王道少女小説を書くには規定枚数が少なすぎる。そもそもウィングスとは、男性誌と女性誌の中道を行くと宣言しながら女性誌側によろめき、いまでは少女誌の辺境の一角と呼ばれるようになりましたけれど、これがもし、本当に王道そのものな少女小説を売りにしてゆこうと考えているのであれば、賞の規定自体が、他誌のそれに対して不利にしか働かない気がします(月雪颯火さんも、長編を意識して書かれた作品のようです。そのことは前回の評で書いてあったのに、今回は似た傾向の作品が多いことをダメ出し。いや、それ良いんだって思ったんですよみんな。当然です、その流れは。今回の総評もまだ、出来が良ければそれもあり、というように読めます)。
 ウィングスが本気で売れるには、完全に独自路線の新作をメディアミックス展開で、というのは、ファンのなかにも共通した認識だと思っているのは私だけですか? 深夜アニメ化、ゲーム化できる素材で、けれどウィングス印であれば、それは腐女子だけのものではなく、男の私も熱狂できるものであるべきで、決めゼリフとアクションは必須で、男が萌えられる男キャラも女が萌えられる少女キャラも必須で、永遠とか、からっぽの心とかつぶやいて、でもまもったりまもられたりで熱くって。

 んで、某少女漫画誌に連載されているようなのではないアクション主体で血みどろで男同士ででっかいほうが甘えんぼなヴァンパイアものを書いてみたんですが、またどうにも良くも悪くもない位置なので、どうしたものかと思いながらこんどは少女ヴァンパイアに着手です。腐女子さん的には引くかなあと思いつつ、ゼッケン付きスク水着せてみせたり、葉巻吸わせたり(不死なんだからタバコ我慢する意味ないよね)。いや、それもこれも下僕のイイ男を困らせるためのあれやこれやなのでそっちで萌えていただければありがたいのだけれど、あなたに読んでもらうためには、この厚くて破れない壁を越える必要があるのです。
 どうぞ今後とも応援よろしくおねがいいたします。

 そんな感じです。
 ちっとも勝てる気もせず、なにくそという感じでもなく。
 私はたのしんで書いていますが、読んでもらえないことにはその作業も徒労です。
 気合いは、入っているんですけれども。
 オリンピック観ていても思います。
 だれかが金メダル獲って、めっちゃ世界中が熱狂してる。
 それがすべての次の選手のパッションを生むんでは、と。
 なんか、半年ごとに同じことばかり書いているので、もうやめますね。
 ふう(タメイキ)。
 優等生ぶって新書館の宣伝でもしてみますか……
 そうだな、ウンポコが今回も良い感じ。

poko

 例によって自由奔放なウンポコvol.14 。
 『ほわグラ』は良いんでしょうか……読んでいてドキドキしました。
 ざっとあらすじを言いますと……某出版社の「過去のミリオン作家」である小説家の原作で漫画化の仕事を受けた主人公が、描いても描いても原作大御所作家にいちゃもんをつけられ、それはネットで「作画は良いけど原作がね」と叩かれた大御所のへそを曲げたせいなのですが、編集もその大御所を「老害が」と言い放ちながら「作画を変えないと原作降りる」の大御所発言にはもろちん意見に従って、どうなる主人公! というやるせない展開の、その架空の原作が『三千世界の守り人』(通称『守人』くれぐれもモリビトと読む)という。いや新書館で「三千世界」とか単語使って連想するなってほうが無理で……トバしすぎじゃないですか阿部川キネコ先生。次号で最終回とかなっていたら本気で震えてしまいそうです(『ほわグラ』第一巻発売だから震えて待て! とか書いてあるんだもん。編集さん勇気あるよな(笑)買ってあげてください)。

gura

 実はこういう地道な宣伝で新書館女王に余力をつけさせるのが近道かもしれない。
 別冊小説ウィングススペシャル、とか出ていたころの、彼らの冒険の精神にふれたからこそ、私はウィングスと新書館が好きになったんだ……これはなんだ小説なのか? というような、半分が歌みたいな作品とか、べたべたの冒険アクションとかが混在していて、でもそこでもはっきりと存在感を示していたのが、ウィングス小説大賞編集部期待作でデビューの大路メッキーさんだったり。「兄ちゃんは死んだのだ」というフレーズは、いまでも想い出すたびに私の琴線に触れます。いいのかよそれって。それが期待作、ものすごいとこ目指してんな、ぜんぜん売れ筋じゃない気がするんだけれど確かにおもしろそう、私も仲間に入りたい。
 
 そうして、ここです。
 小説ウィングスって雑誌に惚れちゃった。
 これだけ続けてきたら、自分でも、もうマネーとか意地とか関係なくて。
 自信もって言える。

 愛です。

 だから次も冒険します。
 他社用には、かつかつのところまで迎合して書いているけれど、新書館だけは違う。ここにだけは、前向いて、ほかではできないウィングスにしか載せられない小説、を書いている私を拾ってほしい。
 むくわれなくてもいい。
 顔も名前も知らないけれど、ずっと同じヒトなのかどうかもわからないけれど、会議でさっくりなのかもしれないけれど。
 今回も選考してくださった、あなたに。
 ありがとうございましたと伝えたいです。
 やってみたけれど、また届かなかったんですね。
 じゃあ続けます。十年以上も大賞出ないって、どれほど厳しいんだよと思うのは事実ですが、そんなあなたを好きになってしまったのだから、それが私の選択です。

 いまも書いています。
 これは私の人生になりました。
 本当に、あなたに鍛えられたと思います。
 小説以外でも、いろんな場面で感じるんです、心から。
 いちども認められたことはないけれど、私は小説ウィングス育ちです。
 この誇りで、書き続けられます。

(くぅう、泣かせるねヨシノギ……)

 これもダメなのか……おもしろくなかったですか『サング=エリミネータ』。よそに売ってもいいってことなんですよね……悔しい以上に、寂しいです。あなたの好みがまるでわからない……どうやったら悦んでくれるんだろう。

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「私は、やさしさを、うけとめてくれるだれかを、すなわちヒトが愛と呼ぶものを欲していて、それゆえにあやまちをおかした」
「すべてのヒトが、そうだと思う」
「血を排除する者(サング=エリミネータ)にとって、いちどのあやまちは、永遠に続く」
「あやまちって……なに」
「こういうことだ」
 彼の濡れた瞳はもう乾き、かわりに見あげた祈(いのり)の目に映ったのは、強く──強すぎるほどに熱い視線を放っている、灰色の瞳だった。
 思わず、生唾を飲み込んだ。
 自分から抱きよせておきながら、祈はまた後じさりたい欲求に駆られる。
 身の危険を、肌が感じて粟立つ。
「……ぇ……?」
 それは恐怖ではなかった。
 むしろ、戸惑いだったのである。
 セディーユは、欲情しているように見えた。



 吉秒匠 『サング=エリミネータ』

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 続きを読みたいってメールは、新書館へね

(※追記。
 この記事書いた当初は見落としていたのですが、メールで教えていただきました。第35回って二作書いていませんか、と。はいそうでした。自分で書いたものを、自分でも忘れているという……
 冒頭の表に『つちのこ、』が加わりました。
 悪戦苦闘しながら書いた幻想的な現代物で、自分でもかなり好きな作品なんですが。好きなだけに新書館の発表後に捨てられなくて大改稿をした作品だったのです。そのせいで、自分のなかではウィングスで闘った印象が薄くなってしまっていたようです。
 新書館だけだっ、と吠えるわりに、落選を前提で考えている部分がやっぱりこれだけ長く続けていると出てきてしまっているのですね。私にとって新書館設定というのは「BLではない男同士の微妙な距離感」が非常に大事で、友情より熱くほとんど恋だが欲望ではない、むしろ同志、とか、相棒、といったところの濃い関係。でもそこを押し切った作品というのは、ウィングス以外のどんな少年誌でも少女誌でもあつかいようがないものになってしまうため、この時期にはいつも過剰に吠えてしまいます……自信持って送り出した前回の作品が、けれどやはりこれまでと同じ結果だった。それが知らされるのが、もうすでに次回の原稿をほとんど完成させているこの時期。ここがすごく小説ウィングスのむずかしいところです。心の強さをものすごく要求されますよね。同意します、つらいです。まして今回の私など、前回と同じ世界観のヴァンパイア設定で書いていたので、これ書き続けて送ったところでどうにかなるのだろうか、という弱気はどうしても出てきてしまう。
 考えずに闘えていたころがなつかしくさえあります。
 考えたからって結果がともなっているわけではないので、だったら信じ切って「私はウィングスってこういう方向に行ってほしい」と我を通せばいいのですが……そうですね、傾向と対策をねったあげくに情熱が作品にあらわれなくなるというのは最悪だと、私も思うのですが。むずかしいです。でもとりあえず、総評で書かれている選考者さまの意志としては長い作品の一部でも「一本の物語としてのカタルシス」がそこに見えるように書け、というのが、最重要なまとめのお言葉であって、まったく「長い作品の一部」であることは否定しているわけではないですから。これは完成度が高ければ、そのうしろに長編としてのバックボーンがあるのはむしろよし、ということでもあるのだと……思わないと、続きが書けないので思うことにしまして。ええ、ウィングスの枚数なら、カタルシスって完成度と同義だと。最終的な取捨選択、作品のリズム、読者ノせられるかどうかのビートが大事なんだと、それ詰めていけと。あえてこの時期に出す評ですから、微調整詰めていけってことだと思うのです。
 だから、いまから書きなおすとか、そういうのはどうかなと思います、個人的には。
 いやもう私も、内蔵逆流しそうなくらい、毎日が浮き沈み。
 まったく私事だけれど、二月八月って、棚卸しっていう小売店には精も根も尽き果てる作業の月で、まあ毎度のことなんですが、なにをこの時期に仕事のあと気合い入れてキーボードに向かわねばならないのか、いや好きでやってんだろ、次は勝つんだろ……ええ、やっぱかわんないですよ、体力ある男でも。しんどいものはしんどい(笑)。
 だから、励ましあえて、うれしかったです。
 メールくださったみなさん、どうもです。
 はい。がんばります。
 一緒にがんばりましょう。
 少女誌の辺境の一角、というような書き方をしましたが、この王道の乱立する世に、ウィングスは、やっぱりこころざし持って独自路線を行っていると思うし、この先もそうであってほしいと、いち読み手としても思う。そうだからこそ、私はここで描きたいと願ってる。
 本当に、本当に、ありがとうございます。
 慰められるために吠えているみたいでひどくカッコ悪いですが。
 そう。弱いから吠えるんだよね……強くなりたい……)


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