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『連鎖/戦士/心意気』のこと。

 もう一年ぐらい前の話になるのですが「UNIQLOCK」。
 いまは季節がらDRYのバージョンが前面に出されていますけれど、一年たってもやっぱり、この最初のバージョンの踊る少女たちが飽きない。



  (ぜひ右下のボリュームスイッチをONにしてみてください)
 時間にあわせて色が変わったりするんです。
 でもずっと踊っているだけなんです。
 でも見ちゃうんです。
 これを見つめることで、ああユニクロの服って動きやすそうだなあ、というような直接的な購買意欲はなんらわいてはこないのですけれど、確かにユニクロというブランドへの好感度が上がっている。
 で、淡々と踊る女の子たちが好きだからと言ってなんでいまさらブログパーツはっつけて、こんな話をしているかというと。

 『WORLD UNIQLOCK』

 こういう機能がこいつにはあってですね。
 世界中で「UNIQLOCK」のブログパーツをはっつけたブログが、世界地図の上で閲覧できるようになっていて、あまつさえそのブログへ飛んでいけるのです。思えばこの画面は見覚えがある。Xbox360と『Halo3』に夢中になっているゲーマーにはおなじみ、対戦相手を探すときに出てくるあの世界地図と同じです。世界のどこにどれくらいの「いまつながっている」人たちがいるかを視覚的に確認できる悦び……そして『Halo3』では、平日が休日のことがほとんどの私にとっては、昼間にゲームしていると「大阪でプレイしてんのオレだけじゃね?」という白い小さな点を見つめる、もの悲しい地図。アメリカ大陸なんて四六時中まっしろ。うらやましいです。

 で、『WORLD UNIQLOCK』ですよ。
 むやみに外人とか来られてもイヤなんで、ブログパーツも話題にすることがなかったのですが、もういいだろうと。「UNIQLOCK」が世界三大広告賞を連続受賞して『WORLD UNIQLOCK』も、日本ばかりが光っていたのが世界中に広がっている。そうなってみるとここにも一年たってもまだ飽きないブロガーがいますよと、世界地図に点うってみたくなるってもの。で、うってみた。

 こういうのってね。
 なんかね。
 暑いのがわかっているのに夏場になると温度計買っていくお客さんが増えて、それも植物育てているからとかそういうんじゃなく「どれくらい暑いのか確認したいから」とか言うのと同じで。それ確認してどうなるというものでもないのですが、確認しないと落ち着かない人間性。特に世界地図とか出されると。なにを確認したがっているのかといえば、自分も群れの一員だと確認したいんでしょう。
 ブロガーという種族。
 ゲーマーという種族。
 なんか会社のバッヂをこれ見よがしに背広の襟につけている企業戦士と変わらない感情なんですね、きっと。ピンバッヂくれるような会社に勤めたことはないですが。

 ところで。
 『伝言』に、前回の記事を読んでくださった真朱那奈さん、ご本人が登場してくださいました。
 ゆっくりと時間があるときにお返事すればいいものの、家に帰って食事の支度をしながら矢も楯もたまらず、いきおいで書いてしまった文章がそのまま残ってしまっているわけですが。こうして比べてみれば、サイトといい、BBSといい、真朱先生の文章がいかに少女小説家としての王道を走る資質にあふれ、私のいかに……ていうか、いつもながら我ながら、なんで私は少女小説なんでしょう? 訊かれても困るでしょうが。ほんと端正さに欠けると反省しつつ、それが武器だよなと再確認もしたり。まあどこの団体にも、王座戦に乱入する空気読めないヒールいてこそ盛り上がるものです。いりませんか、こんなの(笑)。

 はじめまして、なんですよ。
 ずっとつながっていたし、互いに互いの文章を読んでいたのに。
 大げさでなく、ウェヴ世界のものすごさをひしひしと感じます。
 そして、ちょっと迷っていたことにふんぎりがつきました。
 
 戦いぶりに励まされていた。

 そう言っていただいて。
 私にも、言うべき相手がいると。
 本当にもう、生まれた赤ん坊が恋を知りはじめるくらいの長い時間、私のなかではともに戦いつづけていた、とあるかたが、ご自身のブログで「もうやめる」みたいなことを書いておられました。ついこのあいだのことです。最後と決めていた商品がまた予選通過もしなかったのであきらめたとか、そういうことを、これまでにも何度となく書かれていて、サイトも閉鎖したことがあるし、そのときにはずしたリンクをいつか元通りつなげたいと頼んだら「いつか」というメールをもらってそれきり待ちぼうけで、それ以来、うちからのリンクもなければブログのなかでお名前を出したことさえないのですけれど。
 そうやって、音信不通になってしまった戦士は、いっぱいいます。
 でもそのひとは、とぎれとぎれながら、私に何度も、もう二度とあのひとの文章は読めないのかな、と思わせながら、でも、ずっと一緒だったのです。いまではもう、生まれた赤ん坊が恋を知りはじめるくらいの長い時間を、一緒に戦ってきた同志というのは、数えるほどもおられません。
 だからこそ、私にとっては、大きなことなのです。

 年齢が限界とか、一次さえ通らなかった、とか。
 そういう自虐的な言いぐさはこのひとの得意とするところで、それに関しては毎度のことだよでもやめないんでしょ、と静観できるのですけれど。このところ、なんだか別の場所に居場所を見つけたとかそういうことをしきりに書いておられて、それはそれで喜ばしいことなんですが、今回の「今回もダメでした」報告のなかで(というか執筆のさなかから)、そのひとが書いている内容は、まったくもっていただけません。
 別の居場所を見つけてそこで生きると決意した。
 ならばなごりおしいけれど、あなたがいなくなって、これからどうやって私は私を奮いたたせればいいのかわからなくなるけれど、それでもむりやり笑って「そっか」と言うことはできます。
 しかし、それにあわせて「来世では」とか、そういうのは。
 なに? あした逝くんですか?
 ちょっと。私は怒った。
 つながっているんだよ、と。
 自分がそういうこと書いたら、どれだけの人に影響与えるか、考えてくださいよ、と。直接的なヒット数なんかじゃないです。だからこんなふうに大声で書こうかどうしようか迷ったんですけれど、いま、この業界の最前線にいる人もまた、吉秒匠の戦いぶりに励まされていた「多くのひとり」なのだと言ってくださるのだとしたら、その私が長年の同志の言動に落ちこむことだって、多くの人に影響与えるということです。来世ではやれなかったそれができたらとかそういうたわごとを、あなたの文章を支えにしている私が読み、その結果として数多くの戦士がテンションさげて、落ちこまなくてもいい今日、あのひとが限界なら私なんて、と思ってしまう。
 いや、ちょっと真剣に考えてください。
 やめるなとは言いませんが。
 熱って、本当にそういうものだと思うのです。
 もう戦えません、でもいい。
 やれるところまでやりました、でもいいです。
 けれど、冗談でも「やめる」とか言うときに。
 悔いがある。来世では、とか。
 それこそ、自分のいる場所に対する侮辱でしょう。
 連鎖します。
 それみんな言いたくて仕方ないけれど、言ってしまえば尖った愚痴になるから。
 まわりも自分も落ちこんでしまうから── 
 そこにいたいと願うのは、ここを愛しているからでしょう?
 もしも、その場所への、愛が醒めたというのなら。
 でもまだ私はそこにいるんです。
 いまも軋む両腕を振り回しているのです。
 多くの戦士が、戦士の自覚もってやっているんです。
 選考落ち?
 そもそも倍率数千倍の賞レースなんですよ?
 どんな難関国家資格より、最高府と呼ばれる某大学よりも狭き門です。
 それは自覚のうえでの戦いだったはず。
 そこで吐いていいのは、戦いつづける意志の言葉だけです。
 そうじゃないと、みんなギリギリのラインで踏みとどまっているのですから。
 引きずられてしまいます。

 生まれた赤ん坊が恋を知りはじめるくらいの長い時間。
 あなたはあなたのサイトを運営してきた。
 私はあなたの文章を読んできた。
 私のなかに生まれたものが、大きく育つくらいの時間。
 栄養の、不可欠な成分はあなたでした。

 読んでくださっているかどうかわかりません。
 もしかして、こんなこと書くのが逆効果になるかもしれません。
 でも、やめるなら、聞いてください。
 私は、あなたに書き続けていてほしい。
 あまりにもあんちょくでひねりなき発想ですが。
 そこ、まったくちがうもの書きはじめる機会なのではないでしょうか。
 自分自身のことを書いてしまっている、というならば。
 次は他人のこと書いてみるのはどうでしょうか。
 なんなら合作しましょうか?
 いまからでも、もういちどリンクしませんか?
 互いの作品、読ませあったりしてみません?
 で、ダメ出しして死にそうな気分になるんです。
 私はそうしてきました。
 枯れかけたら摂取すること。
 私の座右の銘です、墓に彫ってもいい。

 INPUTなくしてOUTPUTなし。

 ちくしょうなんでもいいから喰ってひねり出しやがれっ。  
 ごめんなさい、言い過ぎました。
 全体的に言い過ぎましたが今回はブレーキかけずに失礼なことも書こうと決めていました。
 嘘ではないのです悔しいです。
 あなたはあなたの影響力を過小評価しすぎだ。
 本気でテンション下がりましたから、私。
 ご自身で書いたのだからわかるでしょうが、あなたがそういうこと書いてから、一週間くらい迷っていたんです。そして真朱那奈さんに背中押されて、ふんぎった。言っちゃわないと、私が後悔するので書いておきました。ええ、私のために。あなたを支えに思っていた私のために。まだ思っている、私のために。
 確かに、まわりは様子を変えました。
 これだけ孤独になるとは、思わなかった。
 けれど、あなたも私もまだここにいる。
 私は続けます。
 でも実は続けるなんて言葉で表したくない。
 やめるなんて選択肢、どこから出てきたんですか?

 読んでいてくれると、うれしい。
 別の場所に行くから、来世で願うほどのことをやめるだなんて。
 ここにいま、あなたの読者がいて待っているんですけど?
 最期の原稿?
 自分がいなくなっても、作品は残る。
 だから作家っていいと、あなたが書いた。
 私のブックマークの「作家」フォルダで、あなたはいまや数十のサイトのトップランカーです、消えていく、つながりたちが多すぎて、あなたは残った。
 でも終わりですか?
 私も来世に期待しろってことですか。 
 私は来世を信じません
 私の現世で読ませてください。
 少女小説業界のみなさんは心が端正でお優しいかたぞろいなので、仕事忙しいと体力的にむずかしいよね、などと、あまつさえ、おつかれさま、などと言うのかもしれませんが、私は、ひっかきまわすための極悪上等ヒールですから、あなたの心を乱して続けさせます。仕事しながら、ない時間を作り、体力を衰えさせないのは大変ですよね。私も深夜に帰って毎日そこから筋トレしている自分はなんなんだろうと思います。でも、トレーニングをさぼると首や肩に痛みが出てくるのです。腱鞘炎や肩こりによる頭痛などは鍛えることで回避できる、とかいうそういう方法論も、もちろん、そのあたりのことだけは、私がこの場所では稀有な男性であるということが有利なのであって、女性の年齢や体力的な悩みなどは本当には理解できていないと思います。でも無責任に言う。それが読者です。これだけの期間、同志と呼び合った相手だ。言ってもいいでしょう。
 願っているやつがいるってことは、おぼえておいてください。
 ていうかまたいつもの自虐ネタで、やめないんでしょ?

 これからも、どうぞよろしく。
 なんだか知らないけれど負けんな、みんな。
 あなたもあなたもあなたもあなたも。
 励ましたら生き返るのか?
 だったらアゴが砕けるまで歯ぁ食いしばって。
 暑くて溶けそうになっているだけでしょう?
 そんなことで世界は終わらないでしょう?
 私は吠える。
 引きずられてくれたらうれしい。
 反発でもいいです。
 それでこそヒールの面目躍如です。
 戦いましょうようっ!!!!
 踊りましょうよ舞い散らかしましょうよぉぅおぅ……
 連鎖して叫んで飛んでけ月までっ。
 戦士たち(あなた私みんな含む)。
 愛してる。
 愛して。愛するものを愛すんだとか叫ぶんだ。
 心意気は、いつか戻るために?
 いいえ、いま、この壁を垂直によじ登るための装備。
 そこに壁なんてないって吠えちぎりませっ。

 ヨシノギタクミでした。
 あしたも、ここにいるから。
 いいトキにヤりましょう、まだ睨みあってさえいない。
 つながって、はじけて化学変化起こしましょう。
 そうしてきたでしょう。
 そうして続けましょう。
 ああいくらでも言いたい言葉がある。
 あなただってそうだって自分で言っているのに。

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