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『Bungie Dayに地球を想う』の話。

 七月七日です。
 快晴です。
 梅雨だとは思えないくらい。
 四季がなくなってきましたねこの国も。
 いまさら遅いんだよとだれもがわかりつつ。
 今日はクールアース・デー(Cool Earth Day)だそうで。
 東京タワーもレインボーブリッジも、通天閣も。
 明かりを消して暗くするそうです。
 夜空をみんなで見ようということらしく。
 昨夜はNHKの放送も23時で終わり。

 通天閣は、このところエコライトだとかで緑色に光ってる。
 この世の終わりのような光景だと思うのは私だけでしょうか。
 二酸化炭素を減らすために、電気を消して。
 だからってロウソクもつけちゃダメ。
 空を見て泣くか、早く寝て。
 それって。
 みんな薄々気づいているってことだよね。
 息をしている人類が地球を殺しているんだって。

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 人類と母なる地球への奉仕というだけでなく、殺人には楽しみの側面もある。


 ディーン・クーンツ 『対決の刻』 

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 そもそも、七夕というのは、機織りの上手な織姫さまにひとさしゆびを突き立てて、芸事の上達を我が身にかなえよと祈願する夜というのが起源だという。
 殺し屋は明日もさっくり殺せますようにと。
 小説屋は明日もだれかの心をねじ曲げる文章が書けますようにと。
 そういうこと願うのが本道なわけですよ。
 恋を願うなら、彦星と織姫のような恋をくださいでは、この夜の願い事としてはピントがずれていて、願うならば性技の上達であり、恋を生み出す手管の磨かれませんことを願うのが正解。
 一夜の逢い引きと、残りの三百六十四日の芸事。
 その夜に芸をうまくせよなどと願われる織姫もたまったものではありませんが。

 ところで地球を熱してその熱のなかで電子の海に死のうと願う、ぼくらにとっての七月七日は、この数年来、すっかりバンジー・デー(Bungie Day)。なぜこの日がBungie Dayなのかは、かのBungieも明言していないけれど、きっとマップ『Blackout』のz/41というナンバーに関して公式発言として「とくに意味はないのでファンの皆さんがステキな架空の設定を考えてくれるとうれしいです」などとコメントしたのと同様、意味はないけれど韻を踏んでみた数字なのでしょう。アメリカで七夕を祝うなんて話は聞いたことがないので、ラッキーセブンの日なのに行事がないなんてもったいないよねバンジー!というノリなのかな。

 ともあれ『3』で完結のはずが『4』をすでに開発中というハリウッド的展開をみせる『Halo』シリーズの産みの親Bungie的設定によればヘイローとは七つの巨大環状建造物であり、はびこる悪種を滅殺しようとつきつめた結果「起動させればこの世のすべてを消し去る」兵器となってしまった、この宇宙の知的生命体がいかに愚かしいかを語る実際的に宇宙の災厄と化したモニュメント。スパルタン117と名乗る人類のすごいのが、大活躍でいまのところヘイローは起動せず、そのかわりに宇宙の知的生命体ぜんぶで戦争がおっぱじまってしまっている。
 七夕の夜にふさわしいことに、さらなる殺しあいの芸をきわめるべく。

 七月七日、新マップ『Cold Storage』無料配信。

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 『bungie.net』

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 いま日本時間ちょうど正午の7/7。
 ということは、アメリカ時刻では22:00 7/6。
 あと二時間で七月七日です。
 48時間限定で、七人で殺しあえる個人戦プレイリストも復活。
 現在『Halo3』の実績990ポイントで、残るのが「セカンドライド」(敵にのっとられた乗り物を十秒以内に奪い返す……とっとと解除しておけばよかったのだが談合可能ということでけっきょく最後まで残ってしまった。上位クラスになってしまうと、乗り物よりも手で殺したほうが早いので、乗り物の奪いあいという状況自体が生まれない)とオーバーキル(各四秒以内の間隔で、四人を惨殺)という私にとって、この48時間は見逃せない。

 『2』の時代よりも個人対個人のコミュニケーションとそのうえでの惨殺のカタルシスに重点が置かれている『Halo3』のプレイリスト「Lone Wolves」では参加上限人数が六人。もちろん、四十人の教室で泣きながらフレンドの首をかっ斬るよりも、数人だけで閉じこめられてマイクで愛しているよと囁きながら何度も、何度も同じフレンドの後頭部を殴りつけるほうがカウパーさんの研究にかなっているのですが、その状況で数秒のうちに四人を殺ってしまおうと思えば、自分以外の試合に参加しているほぼ全員が一箇所に集まってくれなければならず、これは非常にむずかしい。

 しかしこの七夕から48時間。
 七人対戦です。
 確率が上がる。
 あと二時間。
 七夕配信で、真夜中の日付越えた瞬間に配信されるのかどうかは微妙ですが、まあいつだってこの国でプレイするのはそういう状況です。待つのです。このプレイのために原稿も早く片付けました。クーラーフル稼働、パソコン並列起動で、洗濯機もフル回転。なにがクールアースか。燃えて死ぬ。

 いまさら遅いなら、あなたもこの電子の海で私と殺しあいましょう。
 ビバBungie Day。
 ぼくらは死を遊ぶ時代にやってきた。
 もっと遊ぶ力をくださいと、姫に向かって願うのです。

 『Halo3』

 これに出遭わなければ、私のすべては違っていただろう。
 それがすべてではないけれど、そこを起点に変わったことがたくさんある……ごく自然な意識として、毎日のように十分ほどでも当たり前に世界の裏側の人たちと会話していて、真剣に一種の電脳スポーツで競い合って、ぜんぜんしらない国の人から知らない国の言葉で書かれたメールが来る(XboxLIVE専用メールではウィルス感染の心配はありません)というのは、通天閣が緑色に光るよりももっと直接的に、本当にこの地球が宇宙に浮かんでいて、その表にも裏にも、私の目には見えないところにもちゃんと、だれかが真剣に暮らしているんだということを、思い知らされる。
 この数年でこの地球上のどれだけの人に出遭っただろう。
 褒められたり、けなされたりしただろう。
 アイラブユーとまで言われたことがある。
 Xboxを毎日起動する生活でなければ、ぜったいにありえないことだ。

 電気は大切に。
 でも、電子の海でしか実感できない価値観も、確かにあるから。
 青い星の青い虚空に価値を作るのは、自分たちだと覚悟しないとね。
 最近は、また逆風が吹いてきびしいんだけれど。
 いちネットゲーマーとして。
 そして文章を持つものとして。
 ここにだけ見えている、とてもきれいなそれらを、みんなにわかるようなカタチにあらわしたいという欲求が、つねにある……その気持ちの強くなったのが、私のすべてを変えたと確信してる。

 最後にちょっと真摯に。
 姫に、この手の芸にもっと力をと、願ってみます。
 七夕、晴れてうれしい。

halo3 


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