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『カンタン刑』のこと。


『究極の催淫剤開発』

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 これってさあ、悪用するために開発された薬のような気がしてならないんだが……錠剤で感情も操れる未来社会では、犯罪の概念というものも変化せざるを得ない。

「確かにあたしはそんな気分になりたくてそのクスリを飲んだけれどそんなことまでしたいとは思わなかった」

 なんてケースは難しい。そもそもは合意のうえだが「あたしがクスリでたかぶっているのを利用して」望まないアブノーマルなことをされたと訴えれば、その夜の後半はレイプだってことになりかねないし。

 ところで「バイアグラが男性の血流を促進することで不能を改善するのに対し、PT141は中枢神経システムに作用し、性的欲求を司る神経に働きかける」という文章を冷静に見てみると、そもそもメロドラマなんて感情を刺激するドラマのたぐいは、女性にとって、男性にとってのポルノと同じことなんだなあ、と納得できる。肉体的なたかぶりは感情に付随するものだということなのだから、だとすると女性が男性向けのアダルトビデオとか観ても、ちいっとも昂奮しなかったりするってことなんだろう。

 でもさあ、となると、昨今の濡れ場てんこ盛りのレディースコミックやボーイズラヴなんていうジャンルは、なんでその濡れ場が必要なわけ? この理屈でいくと、男性がアダルトビデオのドラマチックな部分を早送りするように、女性にとって直接的な肉体の描写こそ邪魔ものなはずでは? それでも男性向けポルノにはいまでも物語が付随しているように、女性向けポルノもポルノな部分は邪魔でも捨てられない部分なのだろうか。

 もっとも萎える考え方としては、ヲタク文化の中で「むしろセックスなし」がいいとされる男性向け純愛美少女ものや、肉体的接触のない萌え喫茶系が市民権を得たように、「メロドラマに続くセックスにも昂奮する」男性的な感性の女性も増え始めたのではないか、という推測も成り立つ。

 そういえば、一昔前に少年を襲うおねえさんなんて事件は皆無だったように思うのだが、近頃よく聞くよなあ──逆に、犯罪者に飲ませる「ロリショタに昂奮できなくなるクスリ」とか、もっとすすめて刑罰として「死ぬまで性欲を感じなくなるクスリを飲むの刑」なんてのは開発できないものだろうか──カンタン刑のように。

 でももし本当に「死ぬまで性欲を感じなくなるクスリ」が開発されれば、死刑執行よりも多い数の人が自殺するように、自らそのクスリを飲み下す人もいっぱい現れるに違いない──人生が、このうえなく清潔でシンプルになりそうだもの──私は、併飲する「退屈を感じなくなるクスリ」も同時に開発してくれないと、耐えられそうにはないけれど。

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