最近の記事

スポンサードリンク

月別アーカイブ


 いろいろあった今年のE3が終わり。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『E3 / 2013におけるXBOXONEへ』の話。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 それからしばらくして。

 naval aviator(海軍飛行士)Jay Johnsonさんが、ブログで言いました。

「マイクロソフトは全世界の軍人を疎外している」

 それに対し、先週。
 Xbox executiveであるDon Mattrickは、全世界の軍人や学生たちのために、例の件に対する代替措置を発表。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『Xbox Wire / Your Feedback Matters – Update on Xbox One』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 内容の重要なところは二点。

・An internet connection will not be required to play offline Xbox One games

(XBOXONEのオフラインゲームをプレイするためにインターネット接続は必要なし)

・Trade-in, lend, resell, gift, and rent disc based games just like you do today

(ゲームディスクの中古売買、プレゼント、貸し借りは、今日できることとおなじ)

 私も、足並みそろっていないね、と書いた。
 足並みそろわず、PS4にはあるグレーゾーンがXBOXONEにはないとなると、海の底の潜水艦の休憩室で画面分割『Halo4』対戦に興じている軍人や、登校拒否で学生寮の自室に引きこもって『Minecraft』の世界に生きる大学生たちが、マイクロソフトのバカヤロウと言いだす始末。

 だからって。

 わかりましたようちもグレーゾーン継続です。

 E3から一週間で。
 およそ巨人マイクロソフトらしからぬ迅速かつ柔軟すぎる対応。
 よほど不評だったんでしょうね……

 まっとうなゲームファンにとっては、マイクロソフトがE3で発表した、徹底的なオンライン認証によってディスクを本体から抜いてもディスクゲームが起動できる、という仕様は夢のようだったのですが(特にXbox360発売当初からのユーザーは、物理ディスクの回転爆音とディスク傷問題には辟易した想い出がありますし)、それも夢と消え。

 いつだって、そう。
 求められるのは革新ではなく、改良。

 フィードバックをありがとう、我々はあなたの声を聞いている、ってマイクロソフトは言うけれど、自信をもって構築した新しいことが、大衆の声によってくつがえされたのが真実「改良」であるかといえば……現行機ユーザーの一部にとっては「ああ、もう」という出来事でしかない。

 私にとってXboxは『Halo』シリーズのためにあって、多くの週に五日、少なくとも三日は、プレイする。晩ご飯の前に長くて三十分というところ。『Halo』の一試合はおおむね十分程度なので、だいたい一試合か二試合をプレイするという感じなのです。

Halo4

 三十分で三試合は無理。
 なぜなら、マッチメイクが長いから。

 『Halo2』でネット対戦が実装されたとき、そのマッチメイク(対戦相手を探す時間)は、大きくプレイ時間の総計を上回っていた。私にとって『Halo』をプレイするということは、マンガを読むということでもあった。読みながら待つ。しかしいっこうに対戦相手が見つからず、その日のプレイを断念することさえままあったりした。

 だが『Halo』も外伝も含め『4』までナンバリングされる長寿シリーズになり、そのあたりだって、ずいぶん改良されてきた……近ごろでは、週刊誌の一話を読み終える前にマッチメイクが終わってしまうことも多くなったのですよ素晴らしい……まあ逆に言えば、いまでも十分の試合のために三分ほどの待ち時間があるってことですけどね。

 これは、考えてみればおかしいことだ。
 画面上では、いつでも『Halo』のプレイ人数は数万人以上となっている。
 そのなかで数人を出遭わせるのが、そんなに難しいことか?
 確かにシリーズ追うごとに進化はしているのだけれど、それでもいまだに私は『Halo』やるか、と言いながら待ち時間に読む雑誌をさがしているのである。タイムラグなくネット回線でテレビ電話ができる世の中なのだから、もっと進化の余地はありそうなものじゃないか。

 否。
 その点においては、ここは行き詰まりなのだった。

 サーバーの問題。
 それが克服できない現実。
 みんながおなじ『Halo』をプレイしている……けれど、数人を寄せ集めて、箱に詰めて、その内部で秘密の戦闘をさせるとき……だれかが「親」になる必要がある。
 日本の回線状態は、ほかの国に比べると、非常に良いらしい。
 なぜなら、私はよく「親」になるからだ。

 世界中から選抜した数人。
 彼らのインプットとアウトプット。
 それらが「親」=「サーバー」の機能を果たす私のXboxに出たり入ったりして、対戦が成り立っている。

 そう……マッチメイクの多くの時間は、その「親」さがしの時間だ。
 テキサスと、テサロニキと、ホングコングと、アフマダーバードと、メンヒェングラートバッハでコントローラーのBボタンが押されたのを、オーサカの私の書斎に置いてあるXbox360に集めて、みんなに返す。そういう作業を、だれを「親」にして、どのあたりの連中とつなげれば快適になるかをソフトウェア『Halo』が考える時間。
 結果的にジャパンはオーサカのゲーマータグYoshinogiのもとにその数人をまとめれば気持ちのよい一戦ができそうだというのを、数万人のなかから選ぶのに数分待たされている。

 それはまあ、いい。
 近ごろではめっきり見かけなくなったゲーセンの対戦筐体でバーチャファイターに育てられた私などにしてみれば、対戦相手をさがしに梅田のゲーセンをうろつかなくたって、家でマンガを読んでいたら数分で世界中の猛者と出逢えるのである。それがほんの十年のうちに実現してしまっているのだから、マンガを読みながら文句を言うのは贅沢というもの。

 しかし、現状、許しがたいこともある。

 抜けるやつがいるのだ。
 マッチメイクの長さに待ちきれず抜けるやつはまだいい。快適な一戦はまだはじまっていないのだから、そいつが抜けたことでマッチメイクがいちからやりなおしになってさらなる時間が経ったところで、こちらは「おやおやこらえしょうのない坊やだねえ」と鼻で笑ってすませる余裕もある。大人だもの。

 問題は、試合中に抜けるバカ。
 投票で選ばれた試合形式が気に入らない、そこで抜けてくれるならまだしも、試合の中盤に、追い込まれたから抜ける言語道断なやつがいる。
 そいつが「親」でなかったなら、最新版の『Halo』は黙って行かせ、追加の人員を途中参加させる気を回してくれる。もちろん、それだって、一時的に四対四が四対三とか、四対二とか、ひどいときには孤軍奮闘とかいうことになるのだから、良い試合だとはいえなくなる可能性が高い。しかし、「親」が抜けたときほどはひどくない。

「新しいホストをさがしています」

 その表示とともに、ブラックアウトした画面。
 世界中から流れてくる、舌打ちと、神のクソ野郎というセリフ。
 クソ野郎なのは神ではなく、途中抜けした「親」ホストのバカヤロウなのだが。

 もう少しで勝敗が決まる、という場面でそういうことになったりする。
 私にとって、一日にひと試合のそこでそういうことが起きると、もはやストレスを溜めるためにゲームをしているようなものだ。
 なぜ、試合展開が気に入らないなら、試合放棄してその場で終了を待たない?
 次のマッチメイクに一秒でも早く向かいたいから?
 だからっておれさまの一日を、神を呪うようなものにしていいとでも?

 ……この問題はどうにかならないのだろうか。
 どうにかしようとしたメーカーはあった。
 ソフトウェアの開発会社が、みずから自社サーバーを用意して、世界中のプレイヤーの「親」となったのである。それならば「親」が抜けることは絶対にない。

 ないのだが、ゲーマーのあいだでは、くわしい名称は伏せるが、こう呼ばれることになった。

「○○社の腐れサーバー」

 私も、実際にプレイしていたことがある。
 しかし、それは『Halo』ユーザーにとっては、耐えがたいものだった。
 カクカクしてる! ラグラグしてる!

 ……そりゃそうだ。
 それでうまく回るなら『Halo』だって、とっくにそうしている。
 ある一定以上の数が世界中で「売れてしまった」ゲームにとって、プレイヤーの数が増えてもサーバーの数が増やせない自社サーバー方式は、必然として、もっとサーバーを増強しろよという非難だけを集めがちになる。だが、どんなソフトも発売直後はプレイ人口が多いものの、そのうちこなれてくるもの。発売直後の「カクカクしてるぞ増強しろよ」の声に応えて金をつぎ込んでは、落ちついてきたころにそれは無駄になる。で、結局、そのメーカーは、新作ソフトを発売するたびに、発売直後の大人気カクカクラグラグばかりが記憶に残ることになり……

 プレイヤーの快適を考えて、わざわざ自社サーバーを用意して、罵声を浴びるのだから、真似をするメーカーが現れるわけもない。

 この段階で、すべての(特にアクションシューター系の)ネットゲーマーにとっての、揺るがない夢見る未来像ができあがった。

 でっかいサーバーがあれば。
 それだけで、なにもかもが解決。

 だれがそんなもの運営するんだよ?

 言わずもがな。
 神マイクロソフト様だ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『Stevivor.com / Microsoft Xbox Australia on some of today's lingering Xbox One questions』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 この記事のなかで、マイクロソフトXboxオーストラリア広報担当Adam Pollingtonさまが、鼻高々に答えている数字によれば、

「いまの段階ですでに、XBOXONEの処理能力は事実上Xbox360の四十倍」

 この「いまの段階で」「事実上」というのは、XBOXONEがクラウドを重視しているという話の流れ。彼は、そのあとで言い添える。
 クラウドの技術は今後も進化していくので、

「no limit to where the processing power of Xbox One can go.」

 XBOXONEの処理能力は無制限に突き進む、と。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『IGN / Microsoft Exec: Crackdown Isn't Dead』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 『Crackdown』のシリーズは、日本では『ライオットアクト』として、モンキーパンチ先生の販促イラストで有名。超人が活躍する、いわゆる箱庭ゲー。その最新作について、Microsoft Game StudiosのバイスプレジデントPhil Spencerが漏らす。

「the natural progression for a game like Crackdown – and you see this showing up on our stage – is in these living, open worlds that live in the cloud.」

 Crackdownのようなゲームにとっては、クラウド技術を使った広大な世界にあなたが息づくのが、自然な展開。

RIOTACT

 『ライオットアクト』は、用意された街で、プレイヤーが暴れまわるゲーム。バイスプレジデントの発言は、あきらかに対人戦ではなく、個人プレイのことを指していた。

 箱庭ゲームにとって、世界の広さは重要なファクターである。Xbox、Xbox360の時代から、メディアがDVDではなくブルーレイならば、もっと広い世界を作って入れられるんじゃないのかという話があった。それが、クラウド。前述のオーストラリアの広報さんの言葉を借りれば「果てがない」そこへ、マップを置いておく。プレイヤーは、そこへ潜り込み、そこで遊ぶ。

 XBOXONEの処理能力がクラウドで無限大なように、箱庭ゲームのマップの広さも、その仕組みならば無限大ということになる。

 なるはずだった。
 とてつもない巨額を投じて用意される神マイクロソフトの、それこそ神がかったモンスター自社サーバーがXBOXONEにはあるから、それがない他社のゲーム機では、無限拡張する箱庭ゲームはプレイできない。
 そういうところが、売りになるはずだった。

 でも、今回の、方針転換。

 『ライオットアクト』のXBOXONE版をシングルプレイするときに、ネット接続は必須ではないということになってしまった。少なくともいまの文脈では、そう読むしかない。だとしたら、ネット必須なクラウド──マイクロソフト社のサーバーに、世界を置いておくわけにはいかない。前回の記事を書きながら、私が予約した『グランド・セフト・オート5』も箱庭ゲームだ。

GTA5

 現行タイトル『GTA4』でのオンライン対戦は、シングルプレイでの世界と、同じ場所でおこなわれる。当たり前だ。ディスクに入っているマップでストーリーモードも、対戦もおこなわれるのだから。

 しかし、XBOXONEでは。
 どうなるのか。

 対戦にネットは必須だ。
 ネットにつなぐならクラウドが使える。
 クラウドが使えるなら、マップも広くできる。

 でも、2013/E3から一週間で「ネット接続しないでXBOXONEのゲームはシングルプレイできる」ということにしてしまった。

 ストーリーモードは、狭いマップ?

 シングルプレイでも、ネットにつなげばマップが広くなります、という売り方はありだろうか。他社のゲーム機でプレイしてはたどり着けない海の向こうへ、オンラインにつないだXBOXONE版なら泳いでいけます。
 今回の公約に、それは反しないだろうか。

 反する、と消費者に見られたら。

 XBOXONEの処理能力はクラウドで無限大?
 ううん。だってネットにつながないで遊べるって言っちゃったもの。マップどころか、処理能力もクラウド使わないでシングルプレイはできないとダメじゃないの。

 あれ、それって、どうやってクラウド生かすの……
 巨大自社サーバー、なにに使えるというの……

 という流れで、ほぼ『Halo』専用機としてXboxを使っているような私のようなものも、うわわわん、と大声で泣くのです。

 ネット接続必須、撤回。
 それだと、変わらない。
 マイクロソフトが「親」が抜けたら止まってしまう『Halo』をどうにかしてくれなかったこれまでと変わらない。すべてのゲームがネット接続、クラウド必須になってこそ、無限などという言葉が使えるのであって、これまでどおりディスクに焼ける広さのマップしか売れないのなら、対戦の安定化のためだけにサーバーを増強し続けるなんて夢の未来はくるはずがない。

 ケンカ売られて、ディスられて。
 言い返さず、思想を曲げた。

 それで、売れるのかもしれない。
 私が書いているのは、マイクロソフトの立場に立たない、片寄ったゲームを片寄ったプレイで楽しんでいる、片寄ったユーザーの落胆である。
 それは否定しない。

 求められるのは革新ではなく、改良。

 そうね、クラウド必須だと潜水艦で『Halo』できないもんね。
 でも、私の目線で言うならば。
 いま、世界中のオフラインな潜水艦や学生寮でプレイしている『Halo』プレイヤーたちは、同じゲームをプレイしてはいるものの、十年前にオーサカから行くには新幹線が必要なトーキョーのゲーセンでバーチャファイターをプレイしていただれかと変わりない。

 せっかくマイクロソフトが本気になって「真に快適な対戦環境」を、そしてもう箱庭とは呼べない「果てのないオープンワールドゲーム」を、冗談でなくやる気でいたのに。

 じゃあ、なにか?
 果てなく広大な世界でみんなと旅するRPGが作れる未来に「技術的には」もういるというのに、世界中の軍隊の潜水艦にネット環境が整う……つまり、地球上のすべてのゲーマーがネット環境を整えられるまで……売れないから、作れない?

 断言できる。
 そして次の十年が過ぎたとき。

「マイクロソフトはすべての宇宙飛行士を敵に回した」

 そういうブログ記事で、パープルレイディスクに入る箱庭ゲームしかプレイできず、「新しいホストをさがしています」画面を、私はまだ見ている。

 未来は来ませんでした。
 もう少しだったのに。
 つーか、来たのに撤回されたというのが萎える。
 革新は、真の勇者にしかできないことなのか。

 まあ、なあ……
 真の勇者のこころざしで突き進み、あげく散ったハードを年表ではなく店頭で見てきた昭和ゲーマーにとっては、弱虫、と簡単にののしれないところもあるが。
 こころざしまで曲げて、売れないとか、それこそ最悪。
 だけどこれでますます応援しにくい……キネクトいらねえし。
 すでにアホほど増強しちゃったサーバーを『Halo』新作のために使わせてくれるのなら、迷わずついていくのだけれど。という私の思想も『Halo』に関しては未来ではなく、いまで満足だからそれを快適にしてくれるだけでいいという後ろ向き。

 だれもに、必要なものは違う。
 あらそって、だれが勝つというものでもなく。
 理想の美人の写真を重ねていくと、平凡な顔になる。
 だれもが望む未来なんて実現不可能なもの。

 でも、だからこそ、望まれるものを差し出すだけでなく、理想を押しつけて納得させるパワーファイトを……見せて、撃たれて、折れたんでしたっけ。
 良いE3でした。
 ついにやっちゃったよ、と刹那だけ、興奮した。

 まさに今日、Microsoft BUILD 2013でWindows 8.1 プレビュー版が公開されて、ニュースではしきりに、

「スタートボタン復活!」

 と報じられていますが。
 確かにボタンは復活しているものの、その機能は『7』以前のそれと違うことは、あまり報道されていない。

 それでいいと思う。
 『8』にスタートボタンがついたなら買おうかな、という大衆の声を納得させ、だが実は折れたわけではない、理想へのあくなきこだわり。

 そういうのをXBOXONEでも見せてほしい。
 なんでただ軽いXPを作れないわけ?
 とか、
 『Halo』だけがサクサク動けばそれでいいんだよ!
 とか、そういう後ろ向きなピーポーをだまくらかしながら、世界を変えていって。知らないあいだに首筋にジャックがついていたけれど、つけられてみたらこれ便利じゃん、みたいなのが良い未来だと思うのです。

 多数決で決まる未来は、のっぺり顔。
 そんなのイヤだ。せっかくなら、ネオンジェネシスの美しいってのはこういうことでしょうっ、と、とんでもないレディを紹介してもらいたい。冗談抜きでとんでもねえやって言うならば、別の極端に行けばいいのだし。万人に「嫌われないため」生み出された無個性な未来相手に、熱くほとばしったりはできません。

 「とかげ バイク」

 をググって我が『とかげの月』の関係ない記事にたどりつくひと頻発なので、ここにメモっておきます。グーグルロボが私を「バイク乗りのとかげの人」と認識してくださっていることは実にうれしいのですが、ヒットする記事が非常につまらないので、この記事にたどりつくよう検索結果を改変することが目的です(笑)。

 『潜入探偵トカゲ』
 で、松田翔大の乗っていたバイクは、

 ホンダ社製 VFR1200F 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『Honda | バイク | VFR1200F』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 こまわりきかないし、あんまり探偵が街中で乗りまわすのに向くバイクではないですが、そこをあえて選んだところが素晴らしい。でかいバイクに乗れるなら乗せとけ、という主役ありきな発想は、どんな役でも髪型を変えないところを含め、松田翔太という役者のなせるわざ。行けるところまで行ってほしい。まだまだキャラチェンジは先でいいです。ちなみにドラマは終わりましたが私はまだ五話までしか観ていないので、先の展開を話さないでください。

tokage



20130618a

 あしたまでの展覧会なので、ここで宣伝するのはひかえます。
 私のツイッターをさかのぼって詳細を知って、ご近所であしたは時間があるよ、というかたはぜひ覗いてみていただきたい。

twitter / Yoshinogi

 わたしのとかげ。
 わたしがみにいく。

 五万円の値札がついていました。
 売れたら彼女になにかおごってもらいましょう。

 何年前の話になるでしょうか。
 彼女の絵を観て、ふうんと思った。
 上の写真には写っていませんが、今回も彼女は大作を出品していて、ギャラリーの卓上ではポストカードやシールの類が数百円で売られていて。
 大きな画面では大きいなりに、小さなアイテムでは小さいなりに。
 彼女の精緻なタッチは、映えている。

 きれいです。
 ただ。
 あのときのわたしは思った。

 画面が漠然としている。

 だからただ思いつきで、手元にあったそれを、さくっと加工して手渡した。

「このとかげに、描いてみて」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『陰陽月蜥蜴巴図 / ツキシマユニ』の話。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 その後も何作かでわたしのとかげは可愛がってもらい、彼女の展覧会へ彼女が描いたわたしのとかげをわたしが再加工した(ややこしい!!)作品も並べさせてもらったり。


(↑画像クリックで拡大します。)

Unitokageframed

 タトゥ好きな彼女に、わたしのトカゲに彫ってみてとささやいた、それによってわたしは見たことのないわたしのとかげが見られたり、それが飾られているのを観にひさしぶりの天満橋駅などへ。

 他愛ないことですが、人生とはこういうもの。
 酔って口走ったり憤懣やるかたなく罵ったりも。
 あれやこれやが、とある春の日の行き先を決める。

 天満橋といえば大阪城。
 春うらら。
 暑すぎず、天気はよくて。

 散歩しに行きました。

20130618b

「へーい、へいへいへいっ」

 おばちゃんに呼び止められた。
 へいってなんだ。
 妙なアクセント。

「This is a NO.1 big stone !! へいっ!!」

 だからその、へい、は、なんだ。
 というか、言いたいことはわかるが、それを英語で言うのならばmost large stone的な比較級を使用したほうが興味をそそるんではなかろうか。それ以前に、わたしはプロレスの聖地大阪城ホールの隣にあるおまけの大阪城のNO.1ビッグストーンについて大学時代に論文を書いたことがあるので、あなたよりもずっと詳しいぞ、だから素通りしたんだよ。いまさらじろじろ見るほどのものでもない、ただのデカい石で組んだ石垣だ。

 おばちゃんは、振り返ろうとしないわたしに舌打ちこそしなかったが、なんだよ外人のくせに英語がつたわんないのかいと思っているのは明白だった。お仕事ではないのですね。大阪城案内ボランティア(うろおぼえ)的なことが描かれたハッピを着ていた。趣味で大阪城を訪れる外国人観光客を案内しているおばちゃんなのだな。だとしたら、もっとも重要な能力が欠けていることに気付け。わたしは生粋の日本人である。案内すべき相手を見分けられないのでは、ボランティアも楽しくならないだろう。

 おばちゃんは、それほど外国人に大阪城を紹介したくてしかたがないのに、どうしてカタコトの英語なのだろうか。へいっ、は余計だし。生粋の日本人なわたしを見間違えるくらいだから、アジア人を狙って声かけているのだと思われる。だったらまずは中国か韓国からの観光客である可能性がリミッター振り切るくらいに高いはず。どうせカタコトなら、そのあたりの言語で呼びかけて欲しいものだ。

 ともあれ。
 大阪城はでかく、観光客はいっぱいだった。
 時間が許せば天守閣にのぼりたいところだったけれど、その日は、遅ればせながらの父の日ということで、実家へ足を運ぶ約束だったので断念。

 大阪梅田にもどり、グランフロントへ。
 父の日のプレゼントを父の日が終わってから選び(けっきょく持って行って自分が飲みたい酒を買うだけなのだけれど)、ついでにオープン当時は並ぶことなど問題外の行列ができていた甘味処が、五分もあれば買えますよ状態だったので並ぶ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『GRAND CHOUX CREAM』公式サイト

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

20130618c

 その夜は、焼肉を食べながらドイツの酒を飲み、シュークリームを食べました。
 大阪城に行ってきてさ。
 友だちの展覧会が天満橋であったからそれのついでで。

 わたしのとかげ、のことは、わたしの父には伝わらないので話しませんでした。

 でも。
 思えば、その日のすべては、十年以上も前に、わたしがさらさらと描いた、わたしのとかげが連れていってくれた場所。

 なんでも描いておくものです。
 時間は、愛をはぐくみます。
 ひととひとでもそうだし、ひととモノだってそうだし。
 とかげの線画とそれを描いたわたしの、あいだにも。
 いっしょにいて、はなさないということは、大事です。
 束縛しないで、自由にしてあげることも大事です。

 ヒマですか?
 やることないなら、これ、どうぞ。



(↑画像クリックで拡大します。スマホ・タブレットの類では読み込めないサイズの可能性があります。それなりのマシンパワーがある環境でどうぞ)

 わたしのとかげです。

 B4用紙の印刷くらいまでなら耐えうるピクセル数にしておきました。彼女のように自分のものにするのもよし、お子様の塗り絵にするのもよし。線を指でなぞって、たそがれてみたりもいいかもしれません。エアガンやダーツの的にしてくださってもけっこう。

 でも、できれば、あなたなりに愛してみてください。
 ここで書いたように、壁に貼り付けておくのも一興。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『魂の自由を!!』の話。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 なにか、生み出すかもしれません。
 あなたの名前を線の内側に書けば、魔除けの札としても有効です(断言)。
 呪いのアイテムとしては作用しませんので、他人の名前は書かないように(作用しないと言いながら書くなと制止している件に関し、深読みのできたあなたは大人です)。
 枕の下に敷いて眠ると、目が醒めなくなります。

 だれかが呪われたとかいう報告はいりません。
 しあわせなことがあったら、それは教えてください。

 著作権は放棄していません。
 このとかげから派生した実際的な利益が生じそうな気配が臭ったときには、どうぞご一報を。放任主義な親心を発揮して、良心的な利益分配を提案させていただきます(笑)。